書く瞑想、ジャーナリング 集中力高め仕事効率を改善

自分の内面を掘り下げるテーマで書く

――具体的に何を書くのでしょう。

自己認識力(=自分のことを深く知ること)を高めるテーマについて書くことをお勧めします。自己認識力は、企業研修などで、リーダーシップを高めるために最も開発すべき能力だとお伝えしています。自分のことをよく知ることができれば、自分が何に対してモチベーションが上がり、何に対してネガティブな感情になるのかなどを把握することができ、感情をコントロールしやすくなります。そうすると、外的要因に自分の感情が振り回されにくくなります。

荻野さんはマインドフルネスを習慣化するために手帳を作った

書くテーマは、自分の心の内を知り、自分を掘り下げることができるテーマ(課題)を考えればいいと思います。「マインドフルネス ダイアリー」では、1週間に1個ずつのテーマを設定しました。例えば、「よりよい人間関係を築くためには」「私が怒りを感じるのは」「お金で買えない大事なものとは」など。「自分はこんなことを思っていたのか」とか、「ここが自分のイラっとする『地雷』なのか」「こんなこだわりや執着があったのか」などと気づきやすくなります。自分の特徴や思考の癖が分かれば、行動や感情などを自分でコントロールできるようになる。つまり、思い通りにならない状況やイラッとする状況に置かれたとしても、よりポジティブに自分自身の行動や感情を選択できるようになり、大きく落ち込んだり怒ったりせずにいられるのです。

また、1月には「今年の私へ」といった自分に宛てた手紙のようなものを書くことで、今年自分が何をしたい、どうなりたいと思っているかに気づきやすくなります。2019年の目標なども立てやすくなるでしょう。

「もしゴジラになって何か壊すなら」「宇宙旅行をするとしたら」というユニークなお題も載せています。これは、自由に発想する時間を持つことで、常識にとらわれた考え方やフレームワークから脱却するような、クリエーティブな発想を養うトレーニングでもあります。

――いつ、どれぐらいの量を書けばいいのでしょうか?

「マインドフルネスダイアリー2019」(荻野淳也、木蔵シャフェ君子、吉田典生共著 ディスカヴァー・トゥエンティワン刊 税込み1620円)

企業研修などで行うジャーナリングのワークでは、7分間休まずに書き続ける、始める前にメディテーションする、終わった後には書いた内容を振り返る時間をとるなど、時間をかけて取り組む方法を紹介しています。でもそれを、忙しい日々を過ごしながら習慣化するのは難易度が高い。そこで、5分、1分と短時間でいいので、毎日書くことをお勧めします。

書く時間は1日の終わりに自分だけの時間を設けて書いてもらえるといいなと思いますが、それぞれのライフスタイルがあるので、早朝でも、帰りの電車内でも、休日のカフェタイムでも、空いている時間ならいつでも構いません。もちろん毎日書けなくても、週1回5分間だけジャーナリングの時間を持つということでもいいと思います。3週間続けば、習慣化するのではないでしょうか。

――書くときのポイントは?

できれば、気をそらせるものがない空間で、頭で考えずにとにかく手を動かすことや、誤字脱字を気にせず、事実や湧いてきた自分の気持ちを、ありのままにただ書き続けることがポイントです。その際、「こんな内容を書いている自分はダメ人間ではないか」「こんなことを書くのは恥ずかしい」などといった感情を切り離して書き続けてください。そのような感情が湧いてきたとしても、「あ、今こんな感情が湧いてきているな」と、自分を客観視しながら、とにかく書き続けましょう。自分が今置かれている状況に深く向き合いやすくなり、マインドフルネスの効果を高めやすくなります。今この状況だけに集中しやすくなるのです。

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