日本株、平成後は飛躍の10年 改革結実(窪田真之)楽天証券経済研究所所長兼チーフ・ストラテジスト

次に、(2)金融危機の克服です。日本の金融機関はバブルで膨らんだ不良債権を、10年以上かけて処理しました。

そして、(3)業界再編です。この時期は「大合併時代」として歴史に記録されることでしょう。戦前からのライバル企業が連日のように合併・経営統合を進めました。13あった都市銀行は3メガ銀行に集約されました。また、化学、鉄鋼、石油精製、セメント、紙パルプ、医薬品、小売業などでも生き残りを懸けた合併・リストラが進みました。

(4)財務体質の改善も進みました。平成が始まったとき、日本企業は全般的に借金過多でした。バブル期に「いけいけどんどん」で膨らませた借金が残っていました。失われた20年の間、日本企業は借金返済にまい進しました。

その結果、財務が大幅に改善し、実質無借金の企業が増えました。そのおかげで、配当金や自社株買いなど株主への利益配分が安定的に増えるようになりました。

(5)省エネ・環境技術もさらに進化しました。日本は70年代以降、省エネ・環境技術で世界をリードしてきましたが、2000年代に入り、資源価格が高騰する中で、さらに技術優位を広げました。

第2ステージの06~18年の構造改革では(6)内需産業の海外進出が加速しました。少子化が一段と進む中、内需産業(小売り、食品、サービス、化粧品、金融、陸運など)が続々と海外市場に参入しました。特に、アジアでの事業拡大が目立ちます。

当初、収益性が低かった海外事業の収益性が高まり、内需産業で最高益を更新する企業が増えました。

(7)IT化・サービス化への対応も進みました。20世紀はモノの豊かさを目指して人類が努力した時代ですが、21世紀に入ると高度に発達した大量生産技術により、製造業では利益を上げにくい時代となりました。

IT化で良質なサービスを安価に大量提供

代わって不足が深刻になったのが「良質のサービス」です。21世紀は、医療、介護、保育、警備、料理、接客、教育、コンサルティング、エンターテインメントといった分野で良質なサービスを安価に大量提供できる仕組みをつくった企業が成長企業となりました。その代表がITを駆使する企業です。

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