京大合格34年ぶり1位 大阪・北野、データで生徒支援大阪府立北野高校の恩知忠司校長に聞く

躍進の背景には、もちろん府立進学校の改革もある。大阪府は11年度、世界で通用する次世代リーダーの育成を目的に「グローバルリーダーズハイスクール(GLHS)」制度をスタート。北野を含む府立10校を指定し、予算を重点配分するとともに難関国立大学の受験を念頭に、より高いレベルの授業をする「文理学科」を新設した。

文系と理系、高2で分離

文理学科は2年進級時に人文社会国際系の「文科」と理数探求系の「理科」に分かれ、より専門的な内容を学ぶ。北野は16年度から普通科の募集を停止し、文理学科に一本化した。

学校が持つデータを統合し、有効活用するのが課題だった

府はさらに、14年度から学区制を廃止。府内全域から生徒が集まるようになり、偏差値も上がった。恩知氏は「OBはよく『今の北野には、おれら入られへんわ』と言っています」と話す。

こうした府主導の改革に加え、独自の様々な改革も進めた。その一つがデータの活用だ。

GLHSでは、プロジェクトの効果を検証するため民間企業とも協力しながら、生徒へのアンケートをはじめとする様々なデータをとっている。それに注目したのが、17年4月に校長に就任した恩知氏だった。

就任前の3年間、恩知氏は大阪教育大学で教えていた。大学ではそのころ、「IRがテーマになっていた」という。IRとはInstitutional Researchの略で、様々な学内データを収集・分析し、大学の財務強化や生徒の学力の向上に役立てようとする活動だ。

データ分析、きめ細かい指導に

恩知氏は「学校は様々なデータを持っているが、一つ一つが散在していて必ずしも有効活用できていない。北野高校でも、いろいろな部署に散らばったデータを一カ所に集めて分析すれば、進路指導に役立てたり、生徒の力を引き出したりできるのではないか。就任時にそう考えていた」と明かす。

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