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カリスマの直言

波乱相場は続く 投資は守りか攻めか明確に(藤田勉) 一橋大学大学院特任教授

2018/12/17

中国・華為技術(ファーウェイ)幹部の逮捕は世界に衝撃をもたらした(写真は北京の販売店)=AP
「筆者の経験から、投資は中途半端が最も好ましくない。守りか、攻めか投戦略を明確化して、波乱が予想される19年に向かうことが望ましい」

2019年の世界の株式相場は18年同様、波乱の展開になることが考えられる。いうまでもなく、最大のリスク要因は米中貿易摩擦である。

中国最大のハイテク機器企業である華為技術(ファーウェイ)幹部(しかも創業者の娘)の逮捕は、世界に衝撃をもたらした。19年はこの「ファーウェイ・ショック」以上の事態が発生する可能性がある。

■対中強硬策は米国で圧倒的な支持を受ける

中国に対する米国の強硬姿勢は、トランプ米大統領の個人的な主義主張に基づくといわれることが多い。しかし、対中強硬姿勢は米国で圧倒的な支持を受けている。

18年8月、中国企業に対する取引制限の根拠となる19年度の国防授権法が成立した。下院は賛成359、反対54、上院は賛成87、反対10と国防授権法を圧倒的多数で可決した。つまり、トランプ氏は国民の代表の決定したことを着々と実行しているにすぎない。

16年に成立したイラン制裁法を10年間延長する法案も同様で、下院は賛成419、反対1、上院は賛成99、反対0と圧倒的多数で可決した。

在イスラエル米大使館のエルサレム移転を決めたのも議会である。17年、上院は賛成90、反対0と圧倒的多数で大使館移転実施を決議した。このように、対外強硬姿勢は大統領、共和党、民主党がほぼ一致して実行する政策なのである。

■日米摩擦のように米中摩擦も長期化へ

米中貿易摩擦はかなり長期化しよう。日米貿易摩擦は1970年代に始まり、終わったのは90年代と30年間にわたって続いた。その間、米国は日本をとことん叩(たた)いた。それは現在の米中貿易摩擦によく似ている。

当時、日本は米国の家電、半導体、自動車など主力産業において代表的な企業を脅かす存在であった。例えば、80年代後半、インテルは日本の半導体メーカーとの競争に敗れ、経営危機に陥った。米国の対日貿易赤字構成比が最大となった91年には、対日貿易赤字が赤字額全体の65%にも達した(U.S. Census Bureau公表データ)。

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