バーガーやピザを自分好みに 都内3店、これがお勧め
都内を中心に、好みの食材を自由に選んでカスタマイズを楽しめる飲食店が続々登場している。生地やトッピング、ソースなどを様々な組み合わせで味わえるので、「自分好みの味を楽しみたい」「苦手な食材がある」といった多様な消費者のニーズとマッチし、人気を集めている。そんなカスタマイズグルメとして注目を集める都内3店を紹介しよう。
最初は2017年3月に六本木の東京ミッドタウン内にオープンしたハンバーガーレストラン「THE COUNTER(ザ・カウンター)」。米カリフォルニア州サンタモニカで創業して以来、現在は米国内に30店舗以上を展開している人気チェーンの日本初上陸店だ。セルフサービスのイメージが強いハンバーガーだが、同店では着席してからスタッフが注文を受け、料理も席まで運んでくるフルサービススタイルを採用している。
看板メニューは「カスタムバーガー」(1290円~、税別)で、バンズや具材などを自分好みで選ぶ。
各テーブルにオーダーリストが置いてあり、パティ(3種)やバンズ(3種)など組み合わせは100万通り以上。希望するものにチェックを入れて、スタッフに渡せばオーダー完了だ。
同店スタッフイチオシのカスタマイズは以下の通り。
パティ:100%アンガスビーフ
パティサイズ:11オンス(312グラム)
バンズ:ブリオッシュ
チーズ:チェダー、プロボローネ、ブルーチーズ
ソース:ガーリックアイオリ
トッピング:ベビーミックスグリーン、ケール、キャロット ストリングス、スカリオン
プレミアムトッピング:サニーサイドアップエッグ
サイド:ポテトフライ
パティはずっしりとした312グラムをセレクト。通常はチーズは1枚までだが、2枚追加(1枚150円)するのがポイント。計3種類のチーズをのせることでコクがアップ。サニーサイドアップエッグの黄身とからめると、さらにまろやかな味わいになる。オレンジ色のキャロットストリングス(生のニンジンをひも状にスライスしたもの)ものせて、シャキシャキとした食感と彩りも加えてある。
「ビーフからとろけ落ちるチーズはSNS(交流サイト)映え間違いなしです。ボリュームと華やかさがポイントです」と話すのは、店長の荒井孝信さん。サイドメニューには1番人気のポテトフライを選び、男性も満腹になるボリューム満点のひと皿が完成だ。
続いては2018年3月に銀座にオープンした米カリフォルニア発の日本初上陸店「クロニックタコス」。ファストフードとカジュアルレストランを掛け合わせた「ファストカジュアル」をコンセプトに、米国やカナダに50店舗を展開するメキシカン専門店だ。日本第1号となる銀座店は女性客やカップルを中心に人気で、日本在住の外国人も多く足を運ぶという。
ベースとなる生地の種類だけでもタコス、ブリトー、サラダ、チップスと大きく4種類ある。さらに野菜や豚、鶏などのメイン食材、トッピング、ソースなど1万通り以上の組み合わせを楽しむことができる。オープンキッチンスタイルのカウンターで1つずつ具材などを選びながらオーダーすると、スタッフが目の前で調理してくれる。
日本でクロニックタコスを展開するK&BROTHERS代表取締役の岩谷良平さんに、銀座店の人気No.1と店のお勧めNo.1のカスタマイズを聞いた。ランチタイムに提供するクイックオーダーメニューの中から「メキシカンタコス」(440円、税込み)と「オーシーブリトー」(790円、税込み)を教えてもらった。それぞれの詳しい組み合わせは以下の通り。
ベース:タコス
メイン:アルパストール(豚肉)
チーズ:ミックスチーズ
トッピング:野菜など(何でも合う)
定番のタコス生地で包んだ「メキシカンタコス」。甘辛く煮たアルパストールのスパイシーさが引き立つシンプルな組み合わせ。「アルパストールの刺激的なおいしさがお酒にもよく合うため、とても人気です」(岩谷さん)
ベース:ブリトー
メイン:ポロアサド(鶏肉)
ライス&ビーンズ:ホワイトライムライス、ブラックビーンズ
チーズ:モッツァレラチーズ
トッピング:野菜など(何でも合う)
「オーシーブリトー」は国産鶏肉を使用したヘルシーなメニュー。薄くてやわらかいフラワートルティーヤ生地で包んだライス入りのブリトースタイルだ。「どのソースともよく合う組み合わせなので万人にお勧めです」(岩谷さん)と話すように、ジューシーな鶏肉とクセのないモッツアレラチーズの相性がいい。ブラックビーンズのゴロっとした食感もアクセントになっている。
店内奥にバーカウンターがあり、ビールやハイボールなどアルコールメニューも充実。ラム酒をコーラで割った「ラム・コーク」(500円・税込み)がタコスとの相性がよくお勧めとのこと。
3店目は2018年9月に開業した複合施設「渋谷ストリーム」内にオープンしたピザ専門店「CITYSHOP PIZZA(シティショップ・ピッツア)」。「シティライフを彩るモダン・ピッツァ・ショップ」をテーマに、生地、チーズ、メイン3種、トッピング2種をカスタマイズしたオリジナルピザを楽しむことができる。カウンターで組み合わせを指定するオーダー方法で、20~30代の女性客の利用が多い。
特徴的なのは、食べたときのうま味や食感、ヘルシーさにもこだわった3種類のクラスト(生地)。1つ目の「シグネチャーコンプクラスト」はビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な石臼ひき全粒粉と、北海道産の小麦粉をブレンドし、北海道産真昆布と日高昆布の粉末を配合してうま味を出すことにこだわった。2つ目は、真っ黒な見た目でインパクトがある「ブラックバンブークラスト」。天然ミネラルを豊富に含む竹炭を練り込んでいる。栄養価が高い干しシイタケの粉末でさらにうま味を加えている。
3つ目の生地は、大豆粉を100%使用したグルテンフリーの「ソイクラスト」。焙煎した大豆粉を使用した生地は低糖質、低カロリーながら必須アミノ酸をバランス良く含み、良質なたんぱく質や食物繊維も摂れる。シティショップピッツアを運営するフレーバーワークスのPR西橋成美さんは「ヘルシー志向の方に特にお勧め」と推す。
ソイクラストを使ったスタッフお勧めのカスタマイズ例は以下の通り。
生地:ソイクラスト
チーズ:発酵豆腐チーズ
メイン:赤い野菜のマリネ メープルソース、トロピカルフルーツココナッツマリネ、ケールとひじき、キヌアのハーブフレンチマリネ
トッピング:ハーブミックス、ドライフルーツミックス
薄く伸ばして焼いたソイクラストはカリッとした表面にモチモチの食感。かむごとに大豆のやさしい甘みが感じられ、この甘さがメイン具材のマンゴーやパパイア、グレープフルーツなどをミックスしたマリネと相性抜群。
「発酵豆腐チーズ」は豆腐を発酵させたもの。あっさりとしてクセがなく、トッピングしたハーブの爽やかな香りも加わり、ピザというよりフルーツサラダを食べているよう。見た目も華やかで、デザート代わりにもなるヘルシーなピザだ。
今回紹介した3店はいずれも、組み合わせによってはグルテンフリーや、完全菜食主義者のヴィーガンに対応したメニューを作ることができる。今後ますます拡大する可能性のあるカスタマイズグルメを、年末年始にチェックしてみてはいかがだろうか?
(GreenCreate)
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