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時間切り売りNG 副業は自分の商品価値高める好機

日経ウーマンオンライン

2018/12/19

副業解禁時代に、「一人ブラック企業」にならないための方策とは(写真はイメージ=PIXTA)
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今後、副業が当たり前になっていく中で、時間の切り売りをする仕事を副業や兼業に選ぶことは、ブラックな働き方につながりかねません。会社員を続けながらも、自分の価値を見極め、能力を役に立つ形でパッケージ化するには、どうしたらいいのでしょうか。働き方改革のコンサルティングを行っている池田千恵さんが、「ポータブルスキル」(持ち歩き可能な、どこでも通用するスキル)を磨く方法を指南します。

■もうすぐ、副業解禁時代がやって来る

政府は2018年1月、「副業・兼業の促進に関するガイドライン」で、「長時間労働や企業秘密の漏洩などを招かないように留意しつつ、労働者の希望に応じて幅広く副業・兼業を行える環境を整備することが重要である」とまとめました。(※1)

守秘義務の都合や長時間労働に対する懸念から、まだまだ副業に慎重な企業も多い一方で、ITベンチャーなどの働き方にもともと柔軟な考えを持つ企業だけでなく、製薬会社や銀行などの伝統的な大企業も徐々に副業を解禁し始めました。私はこのような流れを見て、もう手あかが付き過ぎた表現かもしれませんが、「終身雇用の崩壊」という言葉が、やっと現実味を帯びてきた気がしています。

会社がずっと面倒を見てくれる安心と引き換えに、転勤やジョブローテーションを受け入れ、愛社精神のもと目の前のことに一生懸命取り組みながらゼネラリストとして成長していくというのが、ほんの少し前まで、多くの会社員が信じる一般的な幸せの形でした。

しかし、世の中はさま変わりしました。数十年前に「エクセレントカンパニー」といわれた企業が今ではランキング圏外になったり、会社更生法を適用されたりしても不思議ではない時代です。小売りをやっていた企業が銀行業や保険業に乗り出したり、フィルムメーカーが化粧品や健康食品の販売を始めたりといった「異種格闘技」も当たり前となり、競争のルールもどんどん変わってきています。数十年後の未来は誰にも分からない中、会社が自分を理想の未来に連れていってくれると盲目的に信じることは難しくなりました。

(※1)厚生労働省 副業・兼業の促進に関するガイドライン

■今の子どもの半数は、私たちが知らない職業に就く?

また、今まで専門性が高く、機械に代替されることはないと思われていた銀行や弁護士、会計士といった業界からAI(人工知能)やRPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション=ホワイトカラーの単純な間接業務を自動化する技術)による機械化が進んでおり、「潰しが利く業界だから大丈夫」ということは、もはやどの業界にも言えません。

デューク大学の研究者、キャシー・デビッドソンは、「2011年度にアメリカの小学校に入学した子どもたちの65%は、大学卒業時に、今は存在していない職業に就くだろう」と発表したそうです。(出所:「働く女性のワーク・バース・バランス キャリアと出産」大葉ナナコ著 河出書房新社)。

そんな中、今後企業が成長を続けていくために欲しい人材は、言われたことを正確に、真面目に一生懸命やり続ける人よりも、未来の変化を見据えてイノベーションを起こし続ける人です。よって企業側が副業を解禁する狙いは、本業との相乗効果がある副業を許可することによって、従業員のスキルアップが図られ、それが本業にも生きるようないいループを回してほしいというものでしょう。つまり、社内にどっぷり漬かって井の中の蛙(かわず)になってしまう人間よりも「ヨソモノ」の視点で常識を疑うような人間になってほしい、そのためにも副業で視点を培ってほしい、というのがホンネではないでしょうか。

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