『中学聖日記』の岡田健史 野球の学び、演技に生かす
演技未経験の新人がGP帯(19~23時)の連ドラで、主人公の相手役に抜てき。『中学聖日記』(TBS系)で、主演の有村架純が演じる中学教師・末永聖に激しくも純粋な恋心をぶつける中学3年生の黒岩晶を演じる岡田健史は、1年以上にわたるオーディションでこの役を勝ち取った。「福岡在住で、東京にいる人たちにはない"色"が珍しく思ってもらえたのかもしれません」とは、オーディションを振り返っての言葉だ。
撮影に入る前、本作のメイン監督・塚原あゆ子からはマンツーマンで演技指導を受けた。「レッスンはすべてが目からウロコで。塚原監督からは、『相手のセリフを受け止めるときの気持ちが大事』と教えていただきました」。
一緒の撮影が多い有村にも感謝の言葉を。「有村さんは"教師と生徒"という距離感を保ちつつ気を使ってくださいます。有村さんがそういう形で接してくださるので、僕も晶でいられます」。
中学・高校と野球に打ち込み、高校時代「野球はやり切った」との思いから、次の道を考えるように。そこでたまたま演技をする機会に恵まれ、演じることの魅力に触れたという。
野球から「気づき」を学ぶ
「演技の世界でも、野球で学んだことが生きています。『気づきの多さが勝敗を分ける』という言葉が好きで、それも高校野球の監督が教えてくれた言葉。確かに、ささいな変化に気づくことって、何事においても大切ですよね」
演技同様、取材も慣れていないはずだが、「楽しいです!」と。
「僕はキャッチャーだったので、グラウンドの隅々まで見るのが役目でした。そのせいかインタビューも、『インタビュアーさんはどういう方だろう? 質問の意図は?』と考えるのが好きなんです」
野球の試合ではきっと頭脳派だったに違いない。"大型ルーキー"という言葉が似合う逸材だ。
(ライター 田中あおい)
[日経エンタテインメント! 2018年12月号の記事を再構成]
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