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J・フロントリテイリングの山本良一社長

J・フロントリテイリングの山本良一社長

J・フロントリテイリングの山本良一社長は自ら塾頭を務める「経営塾」を開くなど、次世代リーダーの育成に力を入れる。取締役の経験がないまま、前身の百貨店である大丸の社長に就いた経験も踏まえ、「変革期の今だからこそ、プロの経営者を育てる必要がある」と唱える。(前回の記事は「異分子を結び『超・百貨店』へ Jフロント社長の挑戦」)

プロの経営者を育てる必要性を痛感

――2017年、社内に経営塾を設置したそうですね。

「次の取締役を担えそうな部長クラスの人材を全社からピックアップして教育しています。自分がJフロントの社長だったらという前提で、戦略を立案して実行計画を作ってもらい、それを私と外部のコンサルタントが評価していきます。1年間、週末に朝から晩まで議論し、夜には車座で酒を飲みながら、私がいろんな質問に答えたり、経験談を話したりしています」

「実際、この参加者の中から執行役になった人もいます。議論すると、人となりもわかりますしね。経営塾の下には、部長級を目指す人を集めたマネジメント塾、その下のマネージャーを目指す人を集めたリーダー塾も用意しています」

――始めた理由は何ですか。

「プロの経営者を育てる必要性を痛切に感じているからです。グローバル競争やネット技術の急速な進展などにより、これからの経営はますます難しくなります。戦略思考はもちろん、現状に満足しない変革のリーダーシップ、成果を出すことへの執着心、新しいことを生み出すための組織開発力、部下の育成能力など求められる能力は多岐にわたります。リーダーは育つものではなく、育てていかなければならないものだと認識しています」

「多くの企業も同じだと思いますが、新入社員研修や年次別の研修など、みんな平等に教育します。全体のレベルを引き上げるためには必要ですが、これからの時代、それだけで傑出したリーダーを輩出するのは至難の業だと思います。もう少しリーダーを育成するためにお金と時間を使わないといけません。すごい実力がつくかどうかは別にして、議論したり、考え方を整理したりするステップを踏んでいくことが大事ではないでしょうか」

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