子ども用や刃折り不要も登場 進化するカッターナイフ納富廉邦のステーショナリー進化形

カッターナイフとその周辺機器の最新情報を紹介する
カッターナイフとその周辺機器の最新情報を紹介する

多くの人が当たり前のように使っている刃を折るタイプのカッターナイフ。刃を折ることで良い切れ味を保つというのは、日本で生まれたアイデアだ。だが意外に刃を折らない人も多いという。そこで各メーカーは「専用の刃折り器」「刃を折ることを学ぶ子ども用」、さらには「折らないカッター」とさまざまなアプローチを試みている。文具の歴史を見続けてきた納富廉邦氏が多様化する最新のカッター事情、そしてカッターを使うときにあると便利な製品を紹介する。

◇  ◇  ◇

折る刃式のカッターナイフは、日本が生んだ発明品の中でも、そのイノベーションの度合いにおいて、かなり上位の発明だといっていい(1956年にオルファの創業者である岡田良男氏が開発)。だが、それが最近はあまり伝わっていないような気がする。

世界にいろいろな刃物はあるけれど、刃物は宿命として、使っていると切れなくなる。だから「研ぐ」必要があるのだが、カッターナイフは、刃を折ることですぐに研ぎたての切れ味を回復することができる。「素人でも簡単に切れ味を回復できる刃物」というのは、世界でも珍しいのだ。

カッターナイフの代名詞のようなロングセラー製品がNTカッターの「A-300」だろう。

NTカッター「A-300」。実勢価格201円(価格は2018年12月17日、ヨドバシ・ドット・コムで確認。以下同)。カッターナイフの代表的なモデルの一つ

1972年に発売され、今なお、人気製品として売れ続けている。その使い勝手の良さもデザインも、登場以来変える必要がないという完成度の高さがすごい。

もちろんカッターナイフ自体が進化していないわけではない。A-300とデザインはほぼそのままで、左利きにも対応した左右両用の「A-300R」のようなバージョンアップも行われている。

NTカッター「A-300R」。実勢価格214円。A300を両利き用にしたユニバーサルモデル。基本デザインを変えずに改良するあたりに、このデザインの人気がうかがえる
A-300Rでは、先端の形状を、上下同じにすることで、刃を入れる向きを変えれば左右、どちらの手でも使えるようになる。使い勝手自体は変わらないのがポイントだ

現在、一口にカッターナイフと言っても、本当に様々な種類があって、NTカッターやオルファのサイトを見れば、その商品ラインアップの豊富さには驚かされる。本当に、様々な用途で使えるナイフが用意されているのだ。

ただ、それらを追っているとキリがない。そこで今回は、紙を真っすぐ切ることを主な目的とした、いわゆるカッターナイフと、その周辺についての最新事情を紹介することにする。

大型と小型の長所を兼ね備える

現在、これ一本持っていれば間違いないと思えるのが、オルファの「万能M厚型」だ。

オルファ「万能M厚型」。実勢価格336円。紙細工にもダンボールなどを切るのにも使える万能タイプだ
MONO TRENDY連載記事一覧
次のページ
カッターの刃を折る専用器
MONO TRENDY連載記事一覧