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立川談笑、らくご「虎の穴」

ライブ演芸、どこでも盛況 感謝感激の地方ツアー 立川吉笑

2018/12/9

千歳公楽座「立川吉笑・玉川太福 二人会」(12月3日、長崎市)

昔のヒット曲の題名みたいに、今日も雨が降っている長崎でこの文章を書いている。出演する落語会の9割近くが都内近郊の僕には珍しく、11月30日から4日間、東京を離れて落語を演じてきた。

落語会は、極端に言えば噺家(はなしか)ひとりと座布団1枚がそろえば、どこでもできる手軽な芸能だが、落語が育った江戸と上方を除くと「落語人口」はそれほど多くない。それだけに地方公演には潜在的なニーズが大きいと考えているのだが、その思いがさらに強まった。

若手芸人にもチャンス

まず伺ったのは名古屋。東京と大阪のどちらからもアクセスがよく、江戸落語だけでなく、上方落語の会もたくさん開かれているのが特徴だ。名古屋市の中心部には大須演芸場という素敵な小屋もある。

名古屋に僕のような若手を呼んでくれるのが「はじめ亭しげた」さんという、落語が大好きな女性。数年前から名古屋市や一宮市で、僕の独演会を主催してくれている。「月在天(げつざいてん)」というタイトルがついた今回の落語会は、4人の出演者全員が新作落語のみを披露した。伝統芸能でもある落語の主流は、どうしたって古典落語。東京でも新作落語のみのイベントは少ないのに、はじめ亭しげたさんは名古屋の方々にも新作落語を存分に楽しんでほしいとの思いで企画された。

出演者一同、新作落語だけというとがった会で本当に大丈夫なのか不安もあったけど、杞憂(きゆう)だった。前のめりな東海地区の落語ファンが駆けつけてくれたとみえて、今池ガスホールという大きな会場が笑いで満たされる大盛り上がりの一夜となった。

翌日は近鉄電車の特急に乗って三重県伊勢市に入り、伊勢神宮すぐ近くの「アマミリビング」というおしゃれなカフェが会場の「やまだ寄席」に出演した。「やまだみらいLab」という、伊勢市のまちづくりを考える団体の主催で今年5月に続いて2回目。若い世代が多いメンバーの中で、とても落語好きの方が「生の落語に触れる機会を伊勢の方々に提供したい」と僕に出演依頼を送ってくれたのがきっかけだ。

はじまったばかりの会で、地元の方々に広く知ってもらえるのはまだ先だと思うが、それでも40人ほど入る店内に28人も集まってくれた。開演前には伊勢神宮の内宮・外宮を案内していただくなど伊勢の魅力にふれることもできた。こうやってご縁を頂戴して各地を訪ねる度に、その土地を好きになっていく自分がいる。

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