認知症保険、予防重視にシフト 加入者に早期発見促す

認知症患者数は2025年に約700万人に拡大する見通しだ(写真はイメージ)
認知症患者数は2025年に約700万人に拡大する見通しだ(写真はイメージ)

認知症になったときの経済的な負担に備える「認知症保険」で、予防や早期発見に主眼を置く新商品が相次いで登場している。認知症保険に加入する場合は、保険金請求に必要な制度について理解しておきたい。

軽度認知障害で保険金

政府によれば2012年に462万人だった65歳以上の認知症患者数は、25年に約700万人に拡大する見通しだ(グラフA)。患者数の増加を受け、認知症保険の多様化が進んでいる。従来は認知症と診断されると一時金や年金が出る商品が主流だったが、今秋以降の新商品では認知症の早期発見や発症予防に重点を置く商品が目立つ。

10月、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険が発売した商品は業界で初めて、認知症の前段階とされる軽度認知障害(MCI)と診断されると保険金が受け取れる。認知症に進行した時点でも保険金が出るが、この5%をMCI段階で前払いする。

「掛け捨て」ではない商品も登場

MCIを保障対象とすることで、加入者が症状を放置せず早めに専門医の診断を受ける可能性が高まる。同社は「MCIは適切な治療をすれば改善しやすい。保険加入を機に早期発見を促したい」と話す。加入者の認知機能をチェックしたり、予防に役立つとされるスポーツプログラムなどを紹介したりする。

16年にいち早く認知症保険に参入した太陽生命保険も10月、予防を重視する新商品を発売した。基本的な保障は認知症と診断されたときの一時金だが、認知症にならずに過ごせば契約1年後から2年ごとに「予防給付金」を出す。認知症保険は掛け捨てタイプの商品が多いのとは対照的だ。

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