コツコツ贈与で相続節税 2つの方法駆使し効果アップ「暦年」と「都度」

子や孫らに生活費や教育費として必要な金額をその都度、贈る場合はもともと贈与税はかからない。こうした「都度贈与」によってこつこつと資金を援助していけばその分、非課税で贈与できる枠が広がる。

都度贈与ではお金を直接支払いに充てて使い切ることが原則だ。「学費などは銀行口座に必要額ぴったりを入金し、そこから同額を学校指定の口座に振り込むべきだ」とアンカー税理士法人(東京・千代田)の今田隆幸税理士はいう。

多額の財産があり、それを継がせる子どもらが少ない人は、あえて年110万円超の暦年贈与をして贈与税を納めたほうが相続税を含めた税負担は小さい場合がある。図Cのケースで5千万円を10年かけて子ども1人に贈与したときの実効税率を試算すると9.7%。相続した場合に比べて税負担は大幅に軽い。

生前贈与の節税効果について「とりわけ2次相続の際に多く表れる」と税理士法人タクトコンサルティング(東京・千代田)の芦沢亮介税理士は指摘する。

夫婦がともに亡くなり、財産すべてが子ども世代に移るのが2次相続。夫婦の片方が亡くなる1次相続では「配偶者の税額軽減」の制度により、少なくとも1億6000万円までは非課税になるが、2次相続時にこの制度は使えない。芦沢氏は「上手に生前贈与していたかで相続税額は大きく左右される」と話す。

かなりの高齢になってから暦年贈与を考える際は「持ち戻し」という税制上のルールに気をつけたい。例えば子どもに贈与して3年以内に自分が亡くなると、相続税の計算上、その贈与はなかったものとみなされ、節税効果がなくなる。

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