食べ物や飲み物をスマホ画面のメニューから選び、クレジットカードで決済する――。そんな機能を持つアプリが登場し、ファストフード店や料理店が相次ぎ導入しています。お店に行く前に注文・支払いを済ませ、店内では待ち時間を省けます。他の客に気兼ねしてクレカ払いを避ける必要などなく、ポイントをためやすい利点もあります。
モバイルオーダーアプリなどと呼ばれ、米国では大手飲食チェーンの間で普及しています。国内では今夏、日本マクドナルドが実験的に導入して話題となりました。手持ちのクレジットカードの情報を事前にアプリに登録。注文を出して店内でチェックインボタンを押すことで決済が完了し、短い待ち時間で商品を受け取れます。今後アプリをリニューアルして一般に提供するとみられます。

複数の飲食店を対象とするアプリとしては「O:der」や「Putmenu」などがあり、どちらも自分でお店を選んで使います。一般にモバイルオーダーアプリはクレカ決済が基本となっており、導入店舗が増えるほどポイント獲得の道は広がります。事前注文・自動決済という機能がある点では前回紹介したタクシー配車アプリも同類と言えるでしょう。
デリバリー(出前)の業態では先行して使われており、ポイント獲得の面でより有利です。例えば「楽天デリバリー」は、登録クレカのポイントに加えて注文時に1%分の楽天スーパーポイントが付き、還元率がもっと高いケースもあります。「出前館」は0.5~1%程度のTポイントを獲得できます。「LINEデリマ」は0.5~1%程度のLINEポイントがたまります。仕事場から帰る途中で食べ物を注文し、家に着いてすぐ玄関先で受け取るといった使い方ができてお勧めです。

[NIKKEIプラス1 2018年12月1日付]