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楽しむ製造業への挑戦 改革リーダーの副社長熱く語る 天狼院書店「Esola池袋店」STYLE for Biz

2018/11/30

ベストテンの本は入り口脇の面陳列棚に展示する(天狼院書店「Esola池袋店」STYLE for Biz)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は定点観測している街を離れて、都心西側の一大繁華街、池袋に足を伸ばした。駅直結のファッションビル、Esola2階に立地する天狼院書店「Esola池袋店」STYLE for Bizだ。

店名が示すとおり、ビジネス書に特化した専門書店で、文章講座や写真講座など多彩なセミナー事業を書籍販売と複合した形で展開するユニークな書店だ。そこで売り上げ上位に食い込んでいたのは、町工場をクリエーティブな技術者集団へと変貌させた中小企業経営者による、自らの経営哲学と軌跡をまとめた一冊だった。

■町工場の変革物語

その本は山本昌作『遊ぶ鉄工所』(ダイヤモンド社)。著者は京都府宇治市にある鉄工所、ヒルトップの副社長だ。父が創業した鉄工所に入社し、社長を務める全ろうの兄を助けて大手自動車メーカーの下請け、孫請けの部品加工会社だった同社を、多品種少量のアルミ加工メーカーへと変革した。本書にはその改革の経験と知恵、改革の原動力となった著者の強いビジョンが詰め込まれ、思わず引き込まれる。

冒頭のプロローグで著者は書く。「私には、40年以上前から、変わらぬ夢がありました」。それは社員が誇りに思えるような「夢の工場」をつくろう、油まみれの工場を「白衣を着て働く工場」にしてみせるというものだ。実現のために変革したのが「人」「本社」「つくるもの」「つくり方」「取引先」の5つだったという。

経験や勘に頼るにわか職人を繊細なプログラムを組める人材へと置き換え、油まみれの本社工場をピンクのコーポレートカラーをまとい、社員食堂や筋トレルームを備えたIT企業かと見まがう施設へと変えた。つくるものは量産部品から単品ものへと変え、つくり方は新たな生産管理システムを構築、取引先も親会社に頼る形から毎年100社が入れ替わる3000社との取引へと変えた。

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