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投資のキホン 日経平均を知る

「除数」で保つ連続性、五輪イヤーに70周年 株式投資の超キホン「日経平均」を知ろう!(6)

2018/12/5

2020年といえば、東京オリンピック・パラリンピックが開かれる年ですね。そしてこの年は日経平均株価の算出が始まって70年になる記念すべき年でもあります。株式相場の動きを映す指標として、長い歴史を積み重ねてきましたが、その算出では「指数としての連続性を保つ」という工夫がなされています。

学校の算数の授業で、「平均は合計を個数で割って計算する」と習いました。日経平均もこのコンセプトは生かしていますが、計算方法は単純ではありません。分子と分母のそれぞれを工夫しているのです。

前回説明した分子の工夫では「みなし額面」という言葉を紹介しました。いまは廃止となった額面制度が今も続いている、と想定し、採用銘柄それぞれにかつての額面に当たる「みなし額面」を付与します。採用銘柄には数万円単位の株価をつける銘柄もあれば、数百円程度の株価もあります。これを50円額面に換算し、いわば平準化して各銘柄の株価を合計する、という調整をしています。これが日経平均の算出上の分子になります。

合計を個数で割るのが平均ですから、225銘柄ある日経平均の場合、株価合計を225で割れば話は簡単です。ところが、実際は「除数」と呼ぶ数値で割っています。

株式市場ではいろいろな見方が交錯し、その結果が株価となって表れます。今なら、米国と中国の貿易摩擦の行方や米国のIT(情報技術)関連企業の収益見通しなどを巡り、その影響を推し量って様々な銘柄が売買され、株価が変動しています。

一方で、株価はこうした売買とは別の要因でも動くことがあります。例えば企業が実施する株式分割や株式併合です。投資家が投資しやすいように企業が実施し、その結果、株式数と見た目の株価は変化します。ただし、これは企業価値そのものを変える動きではありません。株価と株式数をかけ合わせた時価総額すなわち企業価値は変わらないのです。それなのに、見た目の株価の変化が指数算出に影響してしまっては、相場を映し出すものさしとして適切ではなくなってしまいます。その調整を担うのが除数なのです。

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