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S・キング原作の海外ドラマ 60代男性をわしづかみ 2018年10月 海外ドラマ月間レンタルランキング

日経エンタテインメント!

2018/11/30

映画やドラマといった映像化の原作としてトップクラスの人気なのがスティーヴン・キングの小説。ホラーや超常現象を扱った作品が多いキングだが、初めて挑んだ本格ミステリーの『ミスター・メルセデス』がドラマ化された。引退した元刑事と、彼の前に姿を現さない大量殺人鬼の攻防戦を描く。キングの長年のファン層である60代男性に支持されて、TSUTAYA海外ドラマ月間レンタルランキング10月度の21位に入った。

『ミスター・メルセデス シーズン1』(C)2017 Sonar Entertainment Distribution. All Rights Reserved.
TSUTAYA調べ、1巻平均のレンタル数をランキング化したもの

『ミスター・メルセデス』のストーリーはこうだ。退職した元刑事ビル・ホッジスは、妻子の去った家で1人アルコールに溺れる生活を送っていた。そんな彼のもとに、数年前、高級車のメルセデス・ベンツで群衆に突っ込み、多くの命を奪ったまま逃走した殺人犯メルセデス・キラーから1通のメールが届く。未解決事件への未練から、彼は独自の捜査を開始。犯人は姿を現さないままホッジスを挑発し、2人の間ですさまじい攻防戦が始まる…。

キングがホラー色を封印して王道の探偵小説に挑んだ原作は、エドガー賞最優秀長編賞を受賞。アメリカ探偵作家クラブが主宰する、米ミステリー界最高の栄誉ともいわれる文学賞に輝いた。

その傑作をドラマ化したのはデヴィッド・E・ケリー。『アリー my LOVE』などの人気ドラマを手がけ、近年は『ビッグ・リトル・ライズ』を大ヒットさせたヒットメーカーが製作総指揮・企画・脚本にあたった。キング自身も製作総指揮に名を連ねている。全米では2017年からAUDIENCEネットワークで放送がスタート。シーズン2も放送された人気シリーズだ。

キング作品のドラマ化で代表的なものには『ミスト』『11/22/63』『アンダー・ザ・ドーム』『デッド・ゾーン』『スティーヴン・キング 骨の袋』『スティーヴン・キングのキングダム・ホスピタル』がある。TSUTAYA レンタルユニット 映像チーム海外ドラマ担当の中山知美氏によると、レンタルユーザーの中心は60代の男性。「『アンダー・ザ・ドーム』は40代男性に最も支持されましたが、それ以外の最近のサスペンス色が強い作品は、長年のファンに支持されているようで、年代が上がって60代を中心に見られています」(中山氏)。

『ミスター・メルセデス』を借りているのも58%が男性で、最も見ているのは60代。キング作品としては毛色が少し違う本格ミステリーだったが、従来のファンをわしづかみにしている。ちなみにシーズン2では、殺人鬼メルセデス・キラーの能力に超常現象的な要素が加わり、本来のキング色がより強いテイストになっていく。

『ミスター・メルセデス』で定年退職した元刑事ホッジスを演じるのはブレンダン・グリーソン。『ハリー・ポッター』シリーズのマッドアイ・ムーディ役で知られる俳優だ。
『ミスター・メルセデス シーズン1』ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

年末は救命とSFに話題作

ランキング全体を見ると、1位の『ウォーキング・デッド』シーズン8をはじめトップ10のすべてが人気シリーズの最新シーズン。新作は12位のロシア発ゾンビ・アクション『デイ・アフターZ』が最高ランクだ。「9~10月は人気シリーズが集中してリリースされるため、続シーズンがランキング上位を占める傾向にあります」(中山氏)という。

11月以降は年末の需要期に向けて、新作のリリースが続く。なかでも、救命現場の群像劇をダイナミックに描く『9-1-1 LA救命最前線』(11月2日)、地球滅亡を防ぐSFサスペンス『サルベーション ―地球(せかい)の終焉―』(11月7日)、韓国発で日本版もヒットした医療ドラマのアメリカ版『グッド・ドクター 名医の条件』(12月5日)、12年ぶりにテレビシリーズとして復活した人気SF『スター・トレック:ディスカバリー』(12月19日)は、ランキング上位に入りそうな話題作。救命とSFのジャンルが活気づきそうだ。

(日経エンタテインメント!小川仁志)

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