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マーケターの仕事とキャリアの実態をまとめた山口義宏氏

マーケターの仕事とキャリアの実態をまとめた山口義宏氏

モノや情報があふれる一方、消費者の好みは多様化し、製品やサービスの質さえよければ売れるという時代ではなくなっている。そんな状況を打開しようとマーケティングを重視する企業が増え、CMO(最高マーケティング責任者)という耳慣れない役職も登場。マーケターという職種に光が当たっている。ただ、「マーケティングの仕事と年収のリアル」(ダイヤモンド社)を書いた山口義宏氏は、「収入は上下の幅が結構ある。キャリアを積み上げたら出世できるとも限らない」と明かす。人気職種の実情を聞いた。

仕事はさまざま 収入や待遇も…

マーケティングを仕事とする人は、勤め先によって大きく3種類に分かれるという。第1のグループは、電通や博報堂などの大手広告代理店、外資系グローバル事業会社に属する人だ。第2はその他の事業会社、第3はマーケティングの支援会社だという。支援会社とは、マーケティングを社外から助ける専門企業を指す。山口氏は「同じマーケティング職というくくりでも、収入や待遇には大きな開きがある」という。

山口氏によると、有力企業が多い第1グループのマーケターは、30歳代で年収が1000万円に到達するケースも珍しくないという。一方、第2、第3グループでは、それにはほど遠いケースも多いようだ。

山口氏は「30歳前後で報酬や将来性に疑問を感じ始めるマーケターが結構いる」と話す。そんな人たちからキャリア相談を受けるうち、「専門性と報酬の関係を把握するのに役立つ情報が少ない。そこを『見える化』したい」と思い立ち、この本を書いたという。

一口にマーケティングといっても、市場調査のような現場に近い作業から、ブランドのイメージを決めて浸透させるようなことまで職務の幅は極めて広い。近年はSNS(交流サイト)を利用するなどのデジタルマーケティングも注目され、その専門家も登場している。業務の細分化、モジュール(部品)化の傾向が強まり、全体を見渡してキャリアを考えるのが難しくなっているようだ。

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