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イマドキ人事評価 同僚との差よりメッセージ読み取れ 20代から考える出世戦略(47)

2018/11/27

その際にポイントは3つあります。

第一のポイントは業績を評価する仕組みです。

業績を評価する仕組みは、たとえば売上額に応じたインセンティブを計算する仕組みになっていたり、単位時間当たりの売上効率を計算する仕組みになっていたりする場合もあります。

あなたの会社の業績を評価する仕組みは、そのまま、会社がどんな指標を重視しているのか、というメッセージになっています。それは短期的に実現してほしい成果のために整備されることが多いのです。

売上額が業績評価の指標であれば、それはそのまま売上額が第一である、というメッセージです。あたりまえ、と思われるかもしれませんが、これは「利益や効率性よりも売り上げが大事」というメッセージとして読み取ることもできる極端なメッセージなのです。だから実際には売り上げだけを評価指標にしている会社は多くありません。一般的には、売り上げから原価を差し引いた粗利などを評価指標にしていますが、それは売り上げだけでなく原価も意識してほしいというメッセージです。

第二のポイントは業績を実現するためのプロセスを評価する仕組みです。

行動心理学の観点からは、結果を評価するよりプロセスを評価する方が、良い行動の再現性が高まるといいます。だからプロセス評価の仕組みがある会社は、業績評価だけの会社よりも、従業員の成長を期待している会社です。それは中期的な成果を実現することを目指しているというメッセージもあるのです。

ただし、プロセス評価は職種や業種によって多岐にわたっています。ですから多くの会社のプロセス評価は、目標管理制度の一部として、目標達成のためのアクションプランを明確にする仕組みとして機能しているはずです。

そのため、もしあなたがプロセス評価を意識するのなら、なにをどのようにすれば結果を実現できるのか、ということについて工夫を重ねるとよいのです。

そして第三のポイントは行動や能力を評価する仕組みです。

行動や能力を評価する仕組みを持つ会社は、業績結果やそのためのプロセス評価よりも、もう少し気の長いことを考えて従業員を評価しようとしています。

それは長い期間をかけての従業員の育成です。

だから行動や能力を評価する仕組みがある場合には、その基準を丁寧に読み解いて、自分自身の成長の指針にしてみてください。

もし意図がわからないものがあれば、上司や人事部に確認しましょう。

また、行動や能力を評価する会社では、教育制度も整備しようとする場合があります。だとすればチャンスです。ぜひそれらの教育の仕組みを活用すべきです。

これら3つの人事評価の仕組みについての確認を行うことで、会社があなたに何を期待しているのかが具体的にわかってきます。そしてそれは、目の前の評価結果を良くして給与を増やすだけでなく、あなた自身が短期・中期・長期でどのような成長を実現していけばよいのか、ということの指針にもなるのです。

平康慶浩
セレクションアンドバリエーション代表取締役、人事コンサルタント。1969年大阪生まれ。早稲田大学大学院ファイナンス研究科MBA取得。アクセンチュア、日本総合研究所をへて、2012年から現職。大企業から中小企業まで130社以上の人事評価制度改革に携わる。高度人材養成機構理事リーダーシップ開発センター長。

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