おばけアイス・進化形タピオカ…韓国&台湾発トレンド
LCCの就航を機に、より身近な存在となった韓国と台湾。観光のみならずエンタメやファッション、美容などにハマる日本人が急増中。現地で人気の商品やサービスから次世代ヒットを探る。
K-POP人気がコスメ、アパレルに波及
韓流ドラマを中心にした第1次ブーム、K-POPアイドルが人気だった第2次ブームを経て、「韓流サードウエーブ」がやってくる。
主軸はファッション、美容、飲食ジャンルだ。ひと塗りでアイメークが完成する時短コスメや、「ストレス発散をしたい大人女子がはまる」(大韓貿易投資振興公社マーケティングチームの崔正敏主任)スライムカフェなども話題に。BTS(防弾少年団)のコラボグッズも続々と発売され、活況を呈している。
【うまみもある激辛即席麺】
辛いもの好きの韓国人も驚く激辛即席麺がクチコミでヒット。「辛さは辛ラーメンの10~20倍」(崔氏)。カルボナーラ味、カレー味もある。日本のドン・キホーテでも一部取り扱いがあり、2019年は販売を強化する予定。
【SNS映えするカフェ】
玩具として人気のスライムが、ストレスを発散したい若い女性の間で癒やしグッズとして大受け。最近はスライム作りを楽しめるカフェも増殖中。スライムメーカーSLKOが展開する韓国初のスライムカフェ「MODULE POT」に若者が集まる。
【韓国版ドン・キホーテも】
ドン・キホーテのような店づくりが特徴の総合ディスカウントストア。大手スーパーのイーマートが18年6月、ソウル・江南に開業。開店から11日間で11万人を集めた。
【安価で優秀なコスメの宝庫】
別名「3秒アイシャドー」。付属のブラシでひと塗りすれば、簡単にグラデーションを作れる。ユーチューバーがこぞって使い方を提案。雑誌風のパッケージも人気の秘密。
シミやにきびを自然な仕上がりで隠せるというコンシーラー。ユーチューバーから人気に火が付いた。5000ウォンという手軽な価格で激売れ。
3CEは人気アパレル「スタイルナンダ」が展開するコスメブランド。塗ると肌が明るくなり、簡単にオルチャンメイクができると大ヒット。
【BTS(防弾少年団)ブランドとのコラボ】
PUMAとBTSが世界各国でコラボコレクションを発売。その第1弾がPUMAを代表するスニーカー「チューリン」。スポーツスタイルのキャンペーンビジュアルにもBTSを起用している。
LINE FRIENDSとBTSのコラボで誕生したキャラクター「BT21」と、美容マスク専門ブランド「メディヒール」の共同開発商品。8種類のキャラクターが描かれたパッケージに女性が萌える。
台湾に早くも「第3次タピオカブーム」到来!
日本がタピオカミルクティーに沸いた18年、台湾ではSNS映えするスイーツや飲食店が脚光を浴びた。「フォトジェニックな内装にこだわる店が多い」(Howto Taiwanの田中伶編集長)。
電子部品の製造で世界をリードする台湾らしく、スマート機器の分野でもユニークな商品が登場。健康志向の高まりを背景とした美容機器などが売れている。世界的なプラごみ廃止の潮流に乗り、「店オリジナルのドリンクホルダーが登場。マイストローを持ち歩く人も」(田中氏)。エコ関連の商品は19年の日本でもブームになりそうだ。
【おばけアイス】
台中で人気を集めたアイス専門店「路地 氷の怪物」が17年、台北に進出。インパクト大の「おばけアイス」がSNS映えすると評判に。数種類からトッピングを選べる。
【進化形タピオカ】
「タピオカを使ったさまざまなスイーツが人気を集めている」(田中氏)。「春水堂」の系列店「茶湯會」のタピオカミルクティートーストや、台北のカフェ「美好年代BELLE EPOQUE」のタピオカミルクティーパンケーキが話題に。
台中に今夏オープンしたタピオカ専門店。ドリンクは抹茶、胡麻、ピーナッツ、苺味など全36種類。防腐剤や食用着色料は不使用。夏場は1日240杯を販売した。
虎柄模様の黒糖味のタピオカミルクが18年のブームに。台中発の「老虎堂 TIGER SUGAR」が代表格で、食感の異なる大小のタピオカのミックスが特徴。今春、台北に2店舗開業した。
【駅構内にケーキ自販機】
洋菓子店「亞尼克」が展開する自動販売機が、台湾メトロの駅構内54カ所に登場(8月時点)。生クリームを使ったロールケーキを買える。公式サイトで予約購入も可能。月平均3万個売れる。
【マイストロー&ドリンクホルダー】
ビニール袋削減政策の対象にドリンクスタンドが追加され、持ち運び用袋の代わりにドリンクホルダーが続々登場。ストローの有料化を見越してステンレスや竹製のマイストローも増加中。
【「魔法の鏡」から自動調整ライトまで】
ディスプレー上に引っ掛けて使うBenQ(ベンキュー)のライトが、年代や性別問わず人気だ。ディスプレーの形状を選ばず取り付けられるうえ、部屋の明るさに合わせて光量を自動で調整できる。17年10月の発売以来、品切れの状態が続いている。
女性の美への追求を狙って開発された、Cal-Comp Big Dataの「魔法の鏡」。上部のカメラで顔を撮影すれば、肌の状態を自動で評価、分析。持っている化粧品のバーコードを読み取って使用状況の管理もできる。
[日経トレンディ2018年12月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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