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落語はライブにかぎる 初心者向け観賞のススメ

立川談笑

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NIKKEI STYLE

このところ「落語を聴いてみたい」という人が明らかに増えています。全国各地で「今年から落語に目覚めたんです!」という言葉を、今年だけも何度聞いたことか! とはいえ、困ったことに、興味はあっても寄席(よせ)やホールでの落語会に足を踏み入れるにはハードルを感じる人も多いようなのです。これは残念。そこで今回のテーマはズバリ、初心者が落語を聴く方法。「落語のススメ」です。

落語はなんといってもライブが面白いんです。もちろん、テレビやラジオの番組、あるいはCDやDVDもあります。近ごろはインターネットのサイトを通して手軽に落語にふれることはできます。うん、確かにこれも楽しい。それでも、できればライブで体感するために、足を運んでいただきたい、と切実に思うのです。すでに落語の高座をライブ体験された方は、間違いなく感じてるはずです。「落語はライブで聴くとぜんッぜん違う!」って。

本当にそうなんです。あー、通販のCMみたいですけど、本当に。なので、ここからは初心者に役立ちそうな「落語をライブで聴く方法」について話を進めます。Q&A形式です。

Q 同じ落語家、同じ演目なら、テレビやラジオと一緒じゃないの?

そこはご安心を。おじさんがひとりで座布団に座ってブツブツ何か言ってるのを見つめる、ただそれだけなんですが、聴くのが自分ひとりじゃなくて、他のお客さんと一緒になって同じ空気に身を委ねるのが、ひときわ心地いい。落語は、ライブで楽しんでこそのエンターテインメントだと実感してもらえることうけ合いです。

それもそのはず。実は落語家は、その場の空気次第で、その都度、調整をしているのです。話すリズムや速度、表情から言葉選びにいたるまで。いわば、その場、その時のお客様だけの、オーダーメイドということです。テレビやラジオでは口にしにくいオフレコの話だって、よく飛び出します。まさに一期一会の醍醐味があるんです。

急な事情の退席は迷わずに

Q 落語会や寄席にドレスコードはありますか?私だけ変な服装で恥ずかしい思いをするんじゃないの?

これもご心配なく。落語は昔から庶民の娯楽です。「気が向いたから近所の映画館に行ってみよっかなあ。今日はメイクもしてないけど」というくらいで、ぜんぜん大丈夫。普段着で平気です。だいたいはお仕事帰りらしきお客様が半分で、休日風のリラックスした方が半分。ちらほら学生風がいて、ごくまれに素敵な和装の女性もいらっしゃる。おしゃれするもよし、しないもよし。気楽なものです。

Q 落語の会場で、気をつけておくことはありますか?

「携帯電話の電源はお切り下さい」とは、開演前に必ずアナウンスするところです。多くの人が集まる客席ですから、こうした常識的なマナーは必要ですが、あまり堅苦しく考えてもらわなくてもいいんです。

例えば、落語の最中に退席する場合。これは、よっぽどの事情があるのだろうと私は推察しています。もちろん会場の空気は変わりますが、迷わずに退席していただきたい。落語よりも大切で緊急を要するものは、世の中にたくさんあります。他のお客様にも寛大に受け止めてほしいところです。

逆に途中から入場するときは、できれば出囃子が鳴って出演者が入れ替わるタイミングを見計らって着席してもらえたらなあ、と思います。落語の佳境に入ったところで客席内をごそごそと移動するのは、他のお客様が困りますし、やっぱりライブですから落語家も気になるんです。客席後方の空席やロビーでお待ちいただくのが理想的です。

Q 登場時の拍手。あのタイミングがよく分かりません。

2段式でお願いします。舞台袖から落語家が姿を見せた時に最初の拍手。次に高座に着いて頭を下げた時にもう一度、拍手。まあ、会場には落語になじみのあるお客さんたちがいらっしゃいますから、なんとなく雰囲気に合わせていただければ大丈夫。そのあと手をたたいて笑っていただくのは大歓迎です。

全国各地で楽しめる「ホール落語」

Q 東京都内で、いい雰囲気で落語を楽しめる場所を教えて下さい。

いい雰囲気といったら間違いなく寄席です。「寄席定席(じょうせき)」ともいいます。東京なら上野鈴本、新宿末広亭、池袋演芸場、浅草演芸ホール。落語をはじめとする演芸を毎日楽しめる。間違いなく、い~い雰囲気です。15人かそれ以上の落語家や漫才師が出演し、5時間近くも楽しめて入場料は3000円程度。これはお得!出入り自由なので、いったん外に出て食事をしてまた戻ってくるなんてことも普通にできます。江戸時代から続く落語文化を、ゆったりたっぷり味わえるテーマパークと言えます。

ただ、私どもの師匠、談志に始まる立川流の落語家は基本的に定席に出演はしません。ただし、談幸師匠とその一門は現在、落語芸術協会所属として日常的に出演しています。

上記の4か所以外にも、準定席と言うべきか。日常的に落語を楽しめる場所もあります。国立演芸場。お江戸広小路亭、お江戸日本橋亭、お江戸両国亭などなど。ちょいちょい出演者が予定と変わることがありますので、事前の確認をお勧めします。

Q 「ホール落語」って何ですか?

「日常的な寄席」に対する「イベント的落語会」をさす言葉です。誰それの独演会だとか、特選名人会だとか。こちらは都内はもちろん全国各地の市民会館やホールで頻繁に催されています。告知ポスターを見て、落語家の私が見ても「ほお!」とうなるような出演者が多い印象です。

「落語の演目をしっかり」とか「興味のある落語家を存分に楽しみたい」ということなら、ホール落語でしょう。厳選された出演者が、とっておきの自慢ネタをぶつけるわけですから面白くないわけがありません。また、よほどの事情がないと出演者は変わりません。どうぞ安心して、お住まいの近くで催される「独演会」や「特選落語会」といったイベントにお運びください。

「じゃあ、今度の日曜日、落語でも聴きに行ってみるかな」なんて、ちょっとでも思ってもらえたら、こんなにうれしいことはありません。それで「落語に目覚めた」なんて言葉をいただくかもしれない。目覚めてもらった落語家には、それこそ夢のようなほめ言葉です。

立川談笑
 1965年、東京都江東区で生まれる。高校時代は柔道で体を鍛え、早大法学部時代は六法全書で知識を蓄える。93年に立川談志に入門。立川談生を名乗る。96年に二ツ目昇進、2003年に談笑に改名、05年に真打ち昇進。近年は談志門下の四天王の一人に数えられる。古典落語をもとにブラックジョークを交えた改作に定評があり、十八番は「居酒屋」を改作した「イラサリマケー」など。

これまでの記事は、立川談笑、らくご「虎の穴」からご覧下さい。

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