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立川談笑、らくご「虎の穴」

落語はライブにかぎる 初心者向け観賞のススメ 立川談笑

2018/11/25

新宿末広亭(東京都新宿区)

このところ「落語を聴いてみたい」という人が明らかに増えています。全国各地で「今年から落語に目覚めたんです!」という言葉を、今年だけも何度聞いたことか! とはいえ、困ったことに、興味はあっても寄席(よせ)やホールでの落語会に足を踏み入れるにはハードルを感じる人も多いようなのです。これは残念。そこで今回のテーマはズバリ、初心者が落語を聴く方法。「落語のススメ」です。

落語はなんといってもライブが面白いんです。もちろん、テレビやラジオの番組、あるいはCDやDVDもあります。近ごろはインターネットのサイトを通して手軽に落語にふれることはできます。うん、確かにこれも楽しい。それでも、できればライブで体感するために、足を運んでいただきたい、と切実に思うのです。すでに落語の高座をライブ体験された方は、間違いなく感じてるはずです。「落語はライブで聴くとぜんッぜん違う!」って。

本当にそうなんです。あー、通販のCMみたいですけど、本当に。なので、ここからは初心者に役立ちそうな「落語をライブで聴く方法」について話を進めます。Q&A形式です。

Q 同じ落語家、同じ演目なら、テレビやラジオと一緒じゃないの?

そこはご安心を。おじさんがひとりで座布団に座ってブツブツ何か言ってるのを見つめる、ただそれだけなんですが、聴くのが自分ひとりじゃなくて、他のお客さんと一緒になって同じ空気に身を委ねるのが、ひときわ心地いい。落語は、ライブで楽しんでこそのエンターテインメントだと実感してもらえることうけ合いです。

それもそのはず。実は落語家は、その場の空気次第で、その都度、調整をしているのです。話すリズムや速度、表情から言葉選びにいたるまで。いわば、その場、その時のお客様だけの、オーダーメイドということです。テレビやラジオでは口にしにくいオフレコの話だって、よく飛び出します。まさに一期一会の醍醐味があるんです。

急な事情の退席は迷わずに

Q 落語会や寄席にドレスコードはありますか?私だけ変な服装で恥ずかしい思いをするんじゃないの?

これもご心配なく。落語は昔から庶民の娯楽です。「気が向いたから近所の映画館に行ってみよっかなあ。今日はメイクもしてないけど」というくらいで、ぜんぜん大丈夫。普段着で平気です。だいたいはお仕事帰りらしきお客様が半分で、休日風のリラックスした方が半分。ちらほら学生風がいて、ごくまれに素敵な和装の女性もいらっしゃる。おしゃれするもよし、しないもよし。気楽なものです。

Q 落語の会場で、気をつけておくことはありますか?

「携帯電話の電源はお切り下さい」とは、開演前に必ずアナウンスするところです。多くの人が集まる客席ですから、こうした常識的なマナーは必要ですが、あまり堅苦しく考えてもらわなくてもいいんです。

例えば、落語の最中に退席する場合。これは、よっぽどの事情があるのだろうと私は推察しています。もちろん会場の空気は変わりますが、迷わずに退席していただきたい。落語よりも大切で緊急を要するものは、世の中にたくさんあります。他のお客様にも寛大に受け止めてほしいところです。

逆に途中から入場するときは、できれば出囃子が鳴って出演者が入れ替わるタイミングを見計らって着席してもらえたらなあ、と思います。落語の佳境に入ったところで客席内をごそごそと移動するのは、他のお客様が困りますし、やっぱりライブですから落語家も気になるんです。客席後方の空席やロビーでお待ちいただくのが理想的です。

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