家計

人生を変えるマネーハック

まずは68歳まで働く 定年消え、年金受け取り自由に 年金問題をマネーハック(4)

2018/11/26

写真はイメージ=123RF

今月のマネーハックのテーマは「年金問題」でした。公的年金にまつわる最新のトピックスを紹介しながら、人生100年時代を迎えようとする中、私たちは年金とどう向き合っていくべきかを考えました。最終週は誰もが気になる「何歳から年金を受け取ればいいか」というテーマを取り上げます。

■破綻論は少なくなってもいまだに不安感

一時に比べ、年金破綻をあおる雑誌やテレビの特集はずいぶん減りました。理由は簡単で、破綻論者の主張がほとんど覆されてしまったからです。

日本の公的年金制度は現役世代が負担する保険料を高齢者の年金に充てる「世代間扶養」が基本ですが、税金と積立金の運用収益も活用しています。積立金とは年金給付に使われなかった保険料収入の一部を積み立ててきたものです。

かつてある破綻論者は2020年すぎには年金積立金は枯渇すると主張しました。しかし、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が保有する年金積立金はアベノミクスや世界経済の回復を受け、今では合計で165兆円ほどあります。

厚生労働省は5年に一度、年金の財政検証を公表しており、14年に給付に影響を及ぼす要素とその程度についてのシミュレーション結果をオープンにしたことも破綻論者のロジックが非現実的であることを示しました。

高齢化で年金を受け取る高齢者は増える一方、保険料を負担する現役世代は少なくなっていくため、長期的には運用収入に加えて積立金本体も取り崩していく見通しですが、20年すぎに枯渇というのはあり得ないシナリオです。しかも、積立金は給付を補っているといっても、全体に占める割合は1割に満たない水準です。

しかし、破綻の恐れが低いことが専門家の目で見て明らかになった今でも、国民の多くは年金制度に対する不安を感じています。過去に政治や一部マスコミが繰り広げたイメージダウンの影響が根強く残っているためです。

■安定給付のためには減額は避けられない

一方、安定給付のためには長い目で見ると減額は避けられないでしょう。公的年金制度については「つぶれはしない」という事実と「いずれは減る」という事実を同時に受け入れる必要があると考えます。逆にいえば、給付水準を抑制する政策は手当て済みであるからこそ、破綻はしないということなのです。年金給付を抑制する「マクロ経済スライド」が一例です。

家計 新着記事

ALL CHANNEL