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ギリギリまで部活、1浪し医学部 海堂氏の千葉高時代 作家・海堂尊氏が語る(下)

2018/12/3

作家・海堂尊氏

医師で作家の海堂尊氏(56)は千葉県立千葉高校で部活の剣道に打ち込み、進路を決めたのは高3の夏になってから。「人間への興味」から選んだのは、医学の道だった。千葉大医学部では多忙ななか、剣道や麻雀にも熱中した。

進学校の県立千葉高校から、1年の浪人を経て千葉大学医学部に進んだ。

高校時代、得意な教科は歴史と物理、それから英語です。世界史は趣味で歴史書を相当の数読んだので、学校の試験も自然にできました。特に好きだったのは中国史と西洋史で、「史記」とか「十八史略」などを読みました。日本史はまったく興味が湧きませんでしたね。

部活の剣道は、3年の夏の大会で引退するまでやり、その後で受験勉強を始めました。それまで部活中心の生活で、中の下の成績を取れていたから、本気でやればできるだろうと高をくくっていて、上の下ぐらいにはすぐなれて、進学校だからそのくらいの成績なら医学部にも楽々行けるだろうと。でも数学が致命的にできず、それが現役のときの敗因でした。

物理と数学は似ているようで、全然違うんです。物理の1はりんご1個、2個などちゃんと具体的な裏付けがありますが、数学の1は抽象的だということが、どうしても分からなかったんです。予備校に入り数学だけを徹底的に学んだら理解できて、そうしたらぽろぽろと簡単に分かるようになりました。僕の場合は、どうやら自分の中でしっかり像を結ばないと使い物にならないようなんです。だから実は僕、理系じゃないんですよ。

受験勉強を始めてから志望校を考え始めましたが、将来については何も考えていませんでした。高3になり大学で何を勉強するかと考えたとき、人間に興味があったので、哲学か、医学かな、と。当時たくさん本を読んでいた(本人の主観)ので、哲学なら自分で学べるんじゃないかと思い、それなら自分では勉強しにくい医学の方を学ぶのが面白いんじゃないか、と考えたわけです。病気というのはある意味で、人間のすべてが露わになる特異点だと思います。普通の人は決して見られない場面なので、面白いのではないかと考えました。妙な理由ですが。こうと決めたら余計なことは考えないたちなので、あとは受かってから考えよう、と思っていました。

千葉大医学部に入学してからは忙しくて人間についてゆっくり考える暇はなかったですね。授業の内容が膨大で、教授はそれを教えるので手一杯。間に面白いエピソードを差し込む余地とか、ほとんどないですし、学生の方も教わったことの消化で手いっぱいです。例えば約200個ある骨すべてを、ラテン語名と英語名で覚えるとか、もちろん日本語もで、とにかくやらなければならないことが多すぎて、目の前のことをこなすのに精いっぱいでした。

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