マネーコラム

ヴェリーが答えます

購買力平価とは? 為替の変動を物価との関係で説明

2018/11/27

「購買力平価の意味を教えてください」(山形県 30代男性)
マネーを呼ぶ「マネ~き(招き)猫」のヴェリーが、読者の疑問を解決します。

購買力平価とは、モノの価格に注目して外国為替レートの変動を説明する考え方です。1921年にスウェーデンの経済学者、グスタフ・カッセルが提唱した理論で、英語の「Purchasing Power Parity」の頭文字を取って「PPP」とも呼ばれます。

分かりやすいように、極端な例で考えてみましょう。同じ品質のハンバーガーが、日本では1個100円、米国では1ドルで売られていたとします。為替は1ドル=100円です。その後に日本ではデフレが起きて50円、米国ではインフレにより2ドルで売られるようになりました。

このとき1ドル=100円のままだと、同じ2ドル出しても米国では1個しか買えないのに、日本では4個も手に入ることになりますが、実際にはそうなりません。物価の変動に合わせて為替が動くためです。理論上は、物価と為替が釣り合う1ドル=25円になります。もちろん現実には、他にも色々なモノが取引されているのでこうはなりません。ただ、長期的には購買力平価での為替に近づいていくと考えられており、大まかな動向を読むのに役立ちます。

近年、日本を訪れる外国人が増えています。日本の物価はこの10年で3%しか上昇していませんが、例えば、インドネシアの物価は62%も上昇しました。この間に調整力が働いて円とルピアとの為替は28%円高になりましたが、物価上昇率の差には及びません。来日したインドネシア人は、一昔前に比べて日本の物価がずいぶん安くなったと感じられるはずです。こうしたことも、訪日客増加の要因と言えるでしょう。

[日経ヴェリタス2018年11月18日付]

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