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70歳、第一線で働く女性 息長いキャリアを助言

2018/11/20

人生100年時代と言われる昨今、豊かな老後に向けセカンドキャリア形成の重要性が増している。元NHKアナウンサーで「話し言葉」の教育活動をする山根基世さんと、女性活躍推進の研修などを開く独立行政法人国立女性教育会館の内海房子理事長は共に70歳。息長い活躍に向け若いうちから心がけたいことなどを聞いた。

■フリーアナウンサー 山根基世さん 人率いた経験、生き方変えた

やまね・もとよ 1971年NHKにアナウンサーとして入局。2005年女性初のアナウンス室長、07年退社。朗読会の講師など、全国で言葉に関する教育活動で活躍

――定年後のことを不安に思う女性は少なくない。

「40歳前後で老い先を不安に思うのはすごく分かります。泥沼に引きずり込まれるような疲労感ですね。歳をとったら達観しているのかと思ったけれど、今も若い時と変わらず修羅を抱えている感じはします」

「70歳までを振り返ると、それでも今が一番充実している。本当にやりたいことしかしていない。(私的な)朗読会を広げていきたい。そう目標を定めたのは定年2年前の50代。社会の関心を集めた子供による不可解な事件があり、背景を考えると言葉によって良い人間関係を築けていないようだった。日常の話し言葉の大切さを伝える活動に関わることを決めました」

――定年前に会社を辞めようと思いましたか。

「しょっちゅうでした。でも辞めなかったのは悔しかったから。40歳ごろに働く女性をターゲットにした番組を作った際、同い年のスタッフらは私の発言を聞いてくれなかった。後で気付いたのは、組織での生き方というのがあること。私はスタッフの言うことを全否定していた。それで互いに傷つけ合っていた」

――いまの働く女性に何を伝えたいですか。

「その時に私に欠けていたのは言葉です。論理的に相手の心に届く、やさしい言葉で語れば良かった。そうすれば私も苦しまなかった。人間は1匹の“虫”を飼っています。その名は自尊心です。これを傷付けてはいけないと伝えたい」

「当時はアナウンサーだけをやればいい役割から、人を率いる立場になった頃です。この時期が一番貴重。その後の生き方も変わりました。以降は後輩にも丁寧語で接しています。リーダーシップを発揮する立場の人は言葉を大切にしてほしいですね」

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