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55歳からの投資戦略 利回り3%で96歳まで資産延命

2018/11/25

資産を長持ちさせるためには55歳前後の頃から時間をかけて運用することが大切だ

長寿化に伴い老後の期間が長くなり、資産運用によって家計を保つ必要性が増している。定年を迎えて退職一時金を手にすると、どう運用してよいかわからず戸惑いがち。50代のうちから投資の基礎を身につけ、退職金や老後資金の運用に備えたい。リスク分散の考え方や商品選びなど投資の基本をまとめた。

■「早めに運用経験を」

「資産を長持ちさせるためには55歳前後の頃から時間をかけて運用することが大切」。ファイナンシャルプランナー(FP)の深野康彦氏は、相談者から老後資金について問われるとこう答えるようにしている。「早めに運用経験を積んでおきたい」と助言する。

会社員の場合、役職定年にあたる55歳は節目の年齢。この時期は子どもが独立したり住宅ローンの返済負担が軽くなったりして資金に余裕ができることがある。投資信託協会の調べによると、預金などを除く金融商品の保有経験者は60代で全体の49%。これに対して50代は37%と少なめだ。

金融機関はミドル層の資金取り込みを図る。三菱UFJ国際投信は「55歳になったら読む本」という小冊子を作成。「まとまった収入がある現役時代に資産運用になじんでほしい」(吉田研一商品マーケティング推進部長)とうったえる。

■資産の寿命を延ばす

例えば55歳の人が長期運用をするとして資産の状況を試算した(図A)。家計調査などの統計を参考に当初の資産額(生命保険除く)を標準的な金額である約1300万円と設定。60歳で退職金2160万円(大卒・院卒会社員平均)を得るなどと想定している。

運用利回りを年率2~3%としたのは、物価上昇率を意識したもの。消費者物価が今後、日銀の目標通りに前年比2%のペースで上がるとしても、運用によってそれ以上に資産を増やせれば価値(購買力)の目減りを防げる。

運用しないと資産は89歳で底をつくのに対して2%で運用すれば95歳、3%運用なら96歳まで資産を延命できる。試算はあくまで一定の条件下でみており現実にはさまざまな要素がからむが、資産運用の効果は大きいことが分かる。

老後資金の運用にあたり重要なのは何か。一般に「損失リスクは少なめに抑えて長期で少しずつ増やす姿勢が大切」(野村証券の福田和之商品企画部長)。かといって大手銀行の定期預金金利が0.01%という現状で元本保証付き商品だけで資産を増やすのは難しい。

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