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一杯のだしから始まる和食と日本酒の宴 東京・四谷

2018/11/26

「カニとキノコのけんちん蒸し」に合う日本酒として「丹澤山 麗峰 純米」を提供

話題の飲食店がひしめく東京・四谷の荒木町に、もう一軒、新たな顔が加わった。2018年7月オープンの、和食と日本酒の店「荒木町 きんつぎ」だ。店名の「きんつぎ」は、欠けた器の破片を漆と金でつなぎ合わせ修復する「金継ぎ」に由来。ものを慈しみ、人と人とのつながりを大切にしたいという思いが込められている。

Summary
1.荒木町に注目の新店。 和食と日本酒を楽しめる「きんつぎ」
2.「だし」から始まるおまかせ料理。季節を感じる素材に日本酒が進む
3.人と人とのつながりを大切に考える店主の思いが宿る店内

看板文字の揮毫(きごう)は著名な書道家によるものではなく、書道を得意とする知り合いの親族に頼んだ。それは店の信条に寄り添い、見ず知らずの大家に頼むよりも、つながりのある人に書いてもらいたい、と考えたからだ。

切り盛りするのは、佐藤正規さんと北村徳康さん。2人は、学芸大学駅の人気店「件(くだん)」で仕事をした経験がある仲間。一緒に働いた期間はないものの、「件」の店主が開く飲み会やイベントで元スタッフたちが集まる機会が多く、話をしていく中でやりたい店のビジョンがぴったりと合致。一緒にスタートを切ることになった。

店内は広々としたカウンター席13席と個室が1室。オープンキッチンのフルフラットな空間は、佐藤さん・北村さんに共通していた理想の店のイメージだった。

佐藤さんは主にお酒を、北村さんは調理を担当。客席からは厨房(ちゅうぼう)での2人の仕事ぶりがよく見渡せ、タイミングよくできたての料理が供されるライブ感は食事の楽しさを増幅させる。

料理は「おまかせ」がメインだ。ご飯物込みで8品ほどが供されるおまかせコースのなかから、いくつかの皿を紹介してもらおう。

まず突き出しとして振る舞われるのは、じんわり温かい「だし」!

まず「だし」でおなかを温めてもらう

カウンターテーブルに「だし」が出された瞬間から、立ち上る湯気とともに豊かな香りがふわっと広がる。口に含むと、日本人のDNAにしみついたほっとする味わい。料理が出てくる前にカツオ節とコンブのうまみをアテにお酒がすすんでしまいそうだ。

始めに「だし」を供するのは、佐藤さん・北村さんがともに仕事をした「件」のスタイルを継承したもの。つながりを大切にするこの店の在り方を象徴するプロローグだ。「だしを最初に飲んでいただくことでおなかがいい具合に温まって、次のお料理にすっと進んでいただけます」と佐藤さん。

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