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デジタル・フラッシュ

新iPad Pro実地検証 大画面とペンシルで使用感に磨き

日経トレンディネット

2018/12/6

なお、iPad Proのディスプレーは反射防止コーティングがされているので、光の映り込みはさほど気にならない。耐久性アップ、ヨゴレ防止を徹底するなら保護フィルムを貼ってもいい。

iPad Proをノートパソコン代わりに使うなら、「Split View」による2画面表示を活用したい。テキストを打ちながらメールをチェックしたりウェブブラウザーで調べ物をしたりする作業が驚くほどはかどる
大きな画面を生かしたマルチユーザーによる同時FaceTime通信機能も特にビジネスシーンで使えそう

■書きやすくなった新世代の「Apple Pencil」

Apple Pencilは軽快になった。ペン先の追従性と書き味の滑らかさは初代Apple Pencilの性能を踏襲しているが、表面の質感がマットになり、側面の一部がフラットな形になったことでグリップ感が安定した。

下が新しいApple Pencil。上が第1世代。長さが短くなっている。手に取ると第2世代モデルのほうがわずかに軽く感じるが、仕様を確認すると質量は変わっていない
新しいApple Pencilはタッチセンサーを搭載。ダブルタップするとメモアプリのツールを変更したり、設定から選んだ任意の操作ができる

タッチセンサーを内蔵したので、「メモ」アプリに書き込んでいる途中でペンと消しゴムを瞬時に切り替えたり、カラーパレットの表示など特定の機能を設定から割り当てられたりするのも便利な点。筆者は、原稿を書き始める前にメモアプリで草稿をまとめることがあるので、ペン書きの作業効率を高めるこれらの機能は大歓迎だ。試してみるとセンサーの反応も良い。

メモアプリでテキストやイラストを書きながら、ペンと消しゴムをダブルタップで切り替えるといったことができて大変便利。今後は色々なアプリが対応し、Apple Pencilのタップによる操作を割り当てられるようになるという
第2世代のApple Pencilは表面の質感がマットになった。丸型から一部をフラットにスライスした形に変わったことで、テーブルに置いたときに転がり落ちないようになった。スライスした面をiPad Proの側面にペタッと付けて充電する

従来のApple PencilにはLightning端子が付いており、充電時にはiPadの端子に直挿しするかLightningケーブルを使って接続する仕様だったが、新しいiPad Proでは側面にあるマグネットに装着すればワイヤレスで充電できる。iPad ProとApple Pencilを別々に持ち歩かなくていいのと併せて一石二鳥だ。ただ、マグネットでの装着はカバンに入れている間に外れてしまうと怖い。このため、筆者は結局別のポケットに分けて持ち歩くことになりそうだ。

充電が始まるとiPad Proの画面にバッテリー残量が一瞬表示される

■USB Type-C端子でiPhoneやワイヤレスイヤホンに充電

新しいiPad Proは端子がUSB Type-Cになったことで、さまざまなデバイスをつないで便利に使えそうだ。デジカメで撮影した写真を確認するのにもいい。筆者はデジカメの画像をiPad Proで見るため、「USB-C SDカードリーダー」を購入した。

Apple Storeで販売されている一方の端子がUSB Type-C、もう一方の端子がLightningというケーブルを使えば、iPad ProからiPhoneの充電ができる。iPad Proには両端がUSB Type-Cのケーブルが同こんされていて、これを使えば最近増えてきたUSB Type-Cで充電する完全ワイヤレスイヤホンやAndroidスマホも充電できた。さらにアップル純正の「USB-C Digital AV Multiportアダプタ」を使えば、単体ではインターネットに接続できないホームプロジェクターにiPad ProをつないでNetflixやAmazonプライム・ビデオの動画配信も視聴できる。

iPad ProにiPhoneやワイヤレスイヤホンを直接つないで充電できる機能がとても便利。ノートパソコンの使い勝手にまた一歩近づいた

■イヤホンはUSBデジタル接続もお薦め

iPad Proシリーズは音質にもこだわっているタブレットだ。新しいiPad Proでは、本体を横に構えた状態で左右にスピーカーが来るように、計4つのステレオスピーカーの開口部がレイアウトされている。パワフルでクリアなサウンドが左右均等に広がって、心地よいサラウンド感が得られる。このサイズのタブレットが単体で鳴らしているサウンドとしてはトップクラスだ。

iPad Proの本体にはステレオスピーカーを内蔵する。音の力強さと透明感は一般的なノートPC以上

イヤホン/ヘッドホンで音を聴くための方法は今までのiPad Proとは少し変わる。前述のようにiPhoneに続いてiPadからも3.5mm口径のアナログイヤホンジャックが省かれたからだ。代替策としてはBluetoothイヤホン/ヘッドホンを使うのが最もスマートだが、USB直結のデジタルイヤホンケーブルを使う手もある。例えばシュアのUSB接続のハイレゾ対応デジタルイヤホンケーブル「RMCE-USB」は音質がとても良いのでお薦め。映画を見たり音楽を聴いたりするのにも最適だ。

iOS 12から搭載されている新機能「Siriショートカット」には便利なショートカットが続々と増えている

このほかの機能では、iOS 12から新たに追加されたSiriショートカットの中に、新しいiPad Proに追加して真価を発揮してくれそうな面白いショートカットが日々追加されているのが楽しみだ。例えば「ショートカット」アプリで検索すると見つかる「Check Spelling」は、つづりの曖昧な英単語を入力すると自動修正してくれる便利なツールだった。今はSmart Keyboard Folioの接続だけに使われている新しいSmart Connectorも、今はまだ見ぬ新しいアクセサリーでも使える方向に発展してほしい。

ホームボタンの撤廃による大画面化やApple Pencilの操作性向上、機械学習用エンジンを積んだ「A12X Bionic」チップなど、新しいiPad Proはパソコンを凌ぐ可能性を随所に備えている。パソコン代わりに使いたいという人も購入して損はしないはずだ。

(ライター 山本敦)

[日経トレンディネット 2018年11月7日付の記事を再構成]

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