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キャリアコラム

58歳部長がスタートアップへ転職 給料半減受けたワケ 転職サイト運営のアマテラス社長 藤岡清高氏

2018/11/18

ミドル世代がスタートアップに転職する例も増えている。写真はイメージ=PIXTA

転職市場が拡大する中、創業間もないスタートアップ企業で新たなキャリアを始めたいと考える人も増えているようだ。ただ、大企業に比べて待遇が心配だといった声も聞こえてくる。実際のところ、給与や働きやすさはどうなのか。どんな人が向いているのか。スタートアップ専門の転職サイトを運営するアマテラス(東京・目黒)の藤岡清高社長に解説してもらった。

■スタートアップへの転職は給与が下がるのが一般的

大手食品メーカーでマーケティング部長として活躍してきたYさん(58)は2018年9月、地方にあるスタートアップのS社に転職しました。新卒で入社以来、着実に実績を積み上げ、居心地はよかったそうですが、定年を間近にして「もっと人の役に立ちたい、ひと花もふた花も咲かせたい」という思いが募ったのだそうです。

藤岡清高氏

S社は大学発の研究開発型スタートアップ。革新的な素材を開発し、世界的にも高い評価を得ていますが、マーケティングや営業力が課題でした。「そういう会社なら、私の経験を生かして貢献できるかもしれない」と考えたYさんは同社の中途採用に応募。さっそく創業者の青年社長から会いたいとの返事があり、2回の面接を経て入社が決まりました。

ただ、給料は前職の半分以下になり、ポジションも取締役ではなく、マネジャー職からのスタート。しかも家族を残しての単身赴任です。入社して3カ月後、様子を聞いてみると「いやー、やることがありすぎて大変ですよ」。うれしそうに語る姿をみて、これなら大丈夫だと安堵しました。

Yさんは当社が運営する転職サイトを通じて第二のキャリアをスタートさせた一人です。当社が紹介するスタートアップ企業は、私が経営者と面接し、経営に対する志やビジネスモデルの新規性を審査しています。また、原則として応募者と応募先の経営トップに直接会ったり、メールでやり取りしたりしてもらいます。理由の一つは本当に良い会社に転職してもらいたいということ。もう一つは、スタートアップの場合、応募者と企業経営者との間に意識の隔たりが大きいことがあります。

Yさんのように大企業からスタートアップに転職する場合、「給与はどうなるのか?」という質問をよく受けます。特に有名企業やコンサルティング会社、大手監査法人などに勤めていた人が「スタートアップに参画してリスクを取るのだから、相応の報酬や役職が欲しい」と主張することがあります。

しかし、経営者の側は、スタートアップ経験のない人を採用するのはリスクと感じています。企業のブランドを背負い、大きな組織の中で仕事をしてきた人が、名もなく、組織も整っていないスタートアップですぐに実績を出せる保証は何もないからです。むしろ同じような境遇のスタートアップで経験を積んできた人を採用するほうが安心です。

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