70歳現役は目前 40代から描く3つのキャリアプラン経営者JP社長 井上和幸

現役世代でも専門性を生かす道が開けてきた。写真はイメージ=PIXTA

また、高齢者のみならず30代、40代の現役世代においても、社員ではなくフリーランス、コントラクターとして専門性を生かす道も開けてきました。クラウドソーシング大手のランサーズが発表した「フリーランス実態調査(2018年版)」によると、日本のフリーランス人口は15年の913万人から18年には1119万人へと、この3年で22.6%増え、労働人口の17%を占めるに至っています。

自分の職種的な専門性や経験業界における特殊性、業界人脈を極めたい、生かしたいという人には今後有望な進路でしょう。もちろん相応以上の力がなければ長年活躍し続けることは難しいですが、自分の裁量でペースやレベルを決めながら、「定年のない、生涯現役」の働き方ができる道。定年の年齢やタイミングを決めるのは自分自身です。

この場合、特に人脈で勝負したい人は、その人脈が「現在勤務する○○社のあなた」にひもづいていないか注意が必要です。また、大手企業のマネジメント層がシニア世代になってから人脈力を頼って独立すると、独立直後はそれなりの効果を得られても、数年後には相手も年をとって一線から退き、一気に人脈が枯れてしまうケースも目立ちます。独立後、すでにある人脈だけに甘えず、絶えず新しいネットワークを開拓し続けることが不可欠です。

経験を生かしての独立 その準備はいつから?

キャリアプランの3つ目は、「独立する道」について。

いわゆるシニア世代のセカンドキャリアとして、古くて新しい選択肢は独立。長年の夢をかなえて独立するのも、もちろん悪くありません。コンサルタントになる、作家になる、店を持つ、教育機関などで教える立場になる……。

気をつけたいのは、「定年になったら準備して独立します」という方。このタイプはおおむね失敗します。なぜならば、準備開始が遅すぎるのです。もし「いつから準備すればいいの?」と聞かれたら、(ちょっと古いですが)まさに「今でしょ」とお答えします。

会社員時代からコツコツと自作を書きためた人が定年後に作家デビューして成功するのですし、開業してうまくいく方は色々と下調べを進め、物件探しでも当たりをつけておくなど用意周到です。

中長期的には明るい展望が開け始めているミドル・シニア世代の「次の10年、20年のキャリア」。しかし、実際に充実したキャリアをつかみ取るためには、「足元の現実」と自身が保有する「人的資産」、そして何よりも「自分の情熱の在りか」をしっかりと見極め、たった今から戦略的かつ具体的な行動に出ることをお勧めします。

※「次世代リーダーの転職学」は金曜更新です。次回は11月30日の予定です。この連載は3人が交代で執筆します。

井上和幸
経営者JP社長兼CEO。早大卒、リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、リクルート・エックス(現リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に経営者JPを設立。「社長になる人の条件」(日本実業出版社)、「ずるいマネジメント」(SBクリエイティブ)など著書多数。

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