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それでも親子

女優・広瀬アリスさん 愛し支え合う「絶対的」なモノ

2018/11/16

それでも親子

1994年静岡県出身。2008年に映画デビュー。モデルとしての顔も持つ。NHK連続テレビ小説「わろてんか」に出演するなど映画、TVドラマで活躍。映画「銃」が公開予定。
1994年静岡県出身。2008年に映画デビュー。モデルとしての顔も持つ。NHK連続テレビ小説「わろてんか」に出演するなど映画、TVドラマで活躍。映画「銃」が公開予定。

著名人が両親から学んだことや思い出などを語る「それでも親子」。今回は女優の広瀬アリスさんだ。

――スポーツ一家とか。

「両親と兄、妹の5人家族。父は野球、母は水泳、兄はサッカー、私と妹はバスケットボールと絵に描いたような『体育系』。皆元気でサバサバした性格で細かいことは気にしない。とにかくガヤ(にぎやか)ですよ。父も母も、自由奔放に育ててくれました。小学校時代は、虫取りや鬼ごっこと放課後は日暮れまで野っ原を駆け回り『家にいない子』と呼ばれてました」

「勉強や成績については、いいんじゃない、って無関心。でも礼儀には厳しく、あいさつはもちろんですが、食事の時に席を立ったり残したりすると、父は激高しました。口答えなんてしたら、それこそビンタ。よく鼻血を出してました。母に怒られるのが怖くて、洗濯物の取り込みやたたみ、皿洗いといった手伝いも忘れずこなしました。人として一番大切なことを教えてもらったと感謝しています」

――演技では家族生活の影響を受けているのでは。

「シリアスなものからコメディーまで様々な役を頂いています。それぞれの役柄になりきることが女優の仕事。全くの別人を生み出すことが求められます。素の自分は絶対に出さないし、出してはならないと思っています。もともとの性格は明るい方ですよ。ドラマ『探偵が早すぎる』で演じた主演の一華が年齢や前向きなところが近いかなぁ」

「デビューは小学6年。将来の夢はバスケットボール選手か看護師だったので、スカウトされた時もふぅーんって感じ。子供だったし決められませんし、正直不安でした。『やってみたらいいじゃない。つまらなかったらやめちゃいな』。今思えば、母の一言が大きな力になった。何かあっても母がいる。これほど強い支えはありません」

――悩みはお母さんに打ち明けるのですか。

「細かい相談はしない、もともとそんな家族。でも悩みやイライラがあれば、発散しなければ体が持ちません。10代は理由もわからず悩む毎日でした。沸き上がる怒りやモヤモヤを母にぶつけ、わめきつけていました。それでも母は話をじっと聞いてくれた。何時間も。厄介なヤツ、絶対に嫌だっただろうのにと今更ながら反省しています」

「家では、おいしいお菓子やペットの2匹のチワワのことなど至って普通の会話、仕事には触れません。距離感が疲れを癒やしてくれます。家族って……。絶対的なモノだと思う。親や兄妹は愛し合い支え合う。家族になったのは運命と言われればそうだけど、最後に頼れ頼られるのは家族です」

――理想のご両親ですね。

「はい。他の家庭とは比べることはできませんが、自分も父や母の子育てを手本にしたいと思っています。でも『勉強はしっかりしなさい』ってお尻をたたくかも」

[日本経済新聞夕刊2018年11月13日付]

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