GLAY TAKURO 勇気と自信くれたビンテージギター

いま欲しいものもビンテージのギターだという

確かな地位に安住せず、挑戦を続けるTAKUROさん。経営者としても新たなチャレンジに出た。GLAYの全音楽と映像を定額で楽しめるサブスクリプション型アプリ「GLAY OFFICIAL APP」の公開がそれだ。

「僕は毎朝、グーグルホームに話しかけてはいろんな音楽を聴いています(笑)。それを日々経験して痛感するのは、便利さには勝てないなって。あんなに集めた映画のDVDもNetflixやHuluに取って代わられました。手元になければ、そこで諦めちゃうんですよ。

とはいえ、多くのサブスクリプション型サービスは、アーティストの権利などから全曲を無条件で聴くことは難しい。もしGLAYの音楽ならどこまでも掘りたいというリスナーがいるなら、聴ける、見られるチャンスをあげたいと思いました。僕らは自分たちで映像等のライセンスを管理している強みがある。過去のものを制限なく出せるだけじゃなく、なんならこれから生まれる音楽の、途中の段階を共有することもできるんじゃないか……と可能性は無限に感じました。

また、今年の夏、函館で5年ぶりに野外ライブをやったんですが、ファンの方は僕らの思い出の地を巡礼してくださいます。僕らの思い出の場所に行くと解説が受けられるといった、本来のアプリらしい使い方もできるんです。

ミュージシャンはもともと「新しいもの好き」ですし、新技術との親和性は高いと思います。とはいえ、僕とJIROは交流サイト(SNS)すら不得手で、HISASHIに用語の説明からしてもらいました(笑)。そうやって、ワイワイ楽しいことを共有できたから25年も進んでこられたんですよね。GLAYで大事なとこってやっぱりそこだよなと、最近しみじみ思うんですよ。

新曲『愁いのPrisoner』ができたときも、GLAYの原点であるキャンプファイアでみんなで歌えるような音楽、肩のこらない良質のポップソングになったなと感じました。近年は、4人全員がソングライターとしてGLAYを支えていることもあり、音楽的なトライアルが重なりましたが、今作は80年代や90年代の親しみやすさを感じていただけるんじゃないかと思います。

ミュージックビデオもそのワイワイした雰囲気を出したくて、ロケバスにみんなで揺られてアメリカのラスベガス近郊のゴーストタウンまで出かけて撮影しました。ツアーではコンディションを気にして、飲んだり騒いだりできないんですが、今回は思いっきりそれも楽しめました(笑)。

そういう青臭い衝動って、もの作り、特にロックには大事なこと。ミニマルに暮らすフランス人には、多分激しいギターリフは作れないんじゃないかなって思ったり(笑)。実は、新たに58年製のサンバースト・レスポールがすごく気になっていて……。半年ほどしか作られなかったという超レアもので、いろんな点でハードルは高いですね。もし『愁いのPrisoner』が予想外にヒットしたら、ご褒美に手に入れたいなとひそかに思っているところです(笑)。

新曲のミュージックビデオはロケバスに揺られてアメリカのラスベガス近郊のゴーストタウンに出かけて撮影したという

《1959年製のGibson Les Paulの詳細な写真はこちらで》TAKUROさん「私のモノ語り」

TAKURO:
1971年5月26日生まれ、北海道函館市出身。1988年に幼なじみのTERUと同じ高校のHISASHIとGLAYを結成。1991年に同郷のJIROが加わり、現編成に。59年製のほかに、TAKURO自らが「グランマ」と命名した55年製、57年製など、ギブソンのレスポールの名器を複数所有する。現在、ソロの2ndアルバムを制作中で、ビンテージギターが活躍しているという。

『愁いのPrisoner/YOUR SONG』

■CD+DVD 2000円(税別)/封入特典:フォトブック(12P) ■CDのみ 1200円(税別)/ 封入特典:フォトブック(12P)

11月14日発売のGLAYの約1年ぶりのニューシングルはダブルAサイドシングル。TAKURO作詞作曲「愁いのPrisoner」はGLAYらしい「愁い」と「力強さ」を持ったロックナンバー。時の流れや、思い出など様々な想いを「Prisoner」と言い換えて表現した。TERU作詞作曲の「YOUR SONG」は、スペシャルオリンピックス日本公式応援ソング。メロディーはGLAY流応援歌と言わんばかりのアップテンポで、ホーンセクションなどが軽快に響く曲だ。CDには「LUNATIC FEST. 2018」で披露した数々の超レアなコラボや、ライブ音源などが収録される。

(文:橘川有子 写真:中村嘉昭)

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