今回は、過去6カ月間(2018年8月末時点)に新規設定された投資信託の当初設定額ランキングを解説する。首位の「グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(年2回決算型)(為替ヘッジなし)」は、みずほ証券の単独販売商品。これを筆頭に、今ランキングでは実に8位まで大手証券の単独販売商品が並んだ。
目立つのは外国株式を投資対象とする投信。購入の際には、どんな点に注目すべきだろうか。
まずは、実際の運用を担っている運用会社を調べたい。例えば首位の投信は、国内系のアセットマネジメントOneが設定会社だが、実際の運用は米国系のモルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントが担う。同一戦略の運用実績は約10年に上る。
また4位の「ワールド・フィンテック革命ファンド(為替ヘッジなし)」も、実質的にはアクサ・インベストメント・マネージャーズが運用する。日本を拠点に運用する外国株式投信もあるが、情報収集などの面で優位な海外の会社に任せるケースは多い。新商品に見えて、海外では既に数十年の運用実績があるような場合もある。
そうした情報を把握し、納得感を高めた上で投資するのが良策だ。ただし、このような投信では海外の運用会社にも報酬を払っているため、高コストになりがち。実質的な負担コストである「実質信託報酬」が、類似の投信と比べて納得できる範囲にあるかどうかも必ずチェックしたい。
(格付投資情報センター)
[日経マネー2018年12月号の記事を再構成]