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外貨建て保険に中途解約リスク 金利上昇で目減りも

2018/11/17

米国の長期金利は上昇傾向にある(FRBの建物、ワシントンDC)

退職金などのまとまったお金で貯蓄性の外貨建て保険を契約する人が増えている。米ドル、豪ドルといった外貨で保険料を一時払いする商品の市場規模は年間3兆円超。保険というより運用商品ととらえ、為替が円安に振れたタイミングで解約すれば短期間で高収益を上げられると期待する向きもあるが、見落としがちなリスクもある。

■資産運用が主目的

10月中旬、ある銀行の窓口で外貨建て保険について聞くと、明治安田生命保険「エブリバディプラス」、三井住友海上プライマリー生命保険「しあわせ、ずっと」、日本生命保険「ロングドリームGOLD2」を紹介された。これらは資産運用を主目的とした貯蓄性の保険商品で、満期まで持てば外貨建てで利回りが保証される。

いずれも契約時に投資元本となる一時払い保険料に対する「目標利益」を円換算で5%、10%などと設定。目標利益が出たら、その時点で自動的に円建て保険に移行できる。満期時に保証される利回りはあくまで外貨建て。そのときの為替相場は見通しにくいため、「いいタイミングで早めに利益を確定したい」というニーズに応える設計だ。

■短期間で達成できそうだが…

エブリバディプラスの60歳男性向け、一時払い保険料1千万円の提案書をみてみよう。米ドル建てで「予定利率 年3.76%」とあるのが目を引くが、予定利率は保険会社が商品設計の基礎とする利率で、契約者にとっての利回りではないので気をつけたい。

1千万円は米ドルで8万8340ドル。10年後の満期まで持てばこれが31.4%増えて11万6096ドルになる契約なので、スマートフォンの関数電卓で計算すると利回りは年2.76%であることが分かる。予定利率より低いとはいえ、「短期間で目標利益5%程度なら達成できるのではないか」と思いがちな水準だが、実はそう簡単ではない。

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