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定年楽園への扉

定年ライフが生き生き 現役時代の挫折はむしろ財産 経済コラムニスト 大江英樹

2018/11/29

そう考えると、挫折は大きな財産といえるでしょう。かくいう私も会社員時代、40歳代の半ばで意図せざる部門への異動を命じられたときは、「なぜ自分が?」と思いました。

しかしながら、その異動によって従来とは全く異なる分野の仕事をすることができたのです。結果、他では得られない知識やスキルが身に付きました。おまけに同業他社などの知り合いを社外にたくさんつくることができ、その人脈が現在の仕事にとても役に立っています。

■経験と知見を手に入れることができる

むしろ、あのまま同じ部門で働いていたら決して得られなかったであろう経験と知見を手に入れることができたのはラッキーだったといえます。

それは後から振り返ればよかったといえることでもあります。私の場合、そのときは落ち込み、なかなか気持ちを切り替えることができませんでした。でも、その時期があったからこそ、定年後にも好きなことをして働いていられる今の自分があるわけです。

人生はまさにことわざ通り、「人間万事塞翁が馬」で良いことも悪いこともあります。挫折というほど大げさではなくても、会社員生活においては、不遇をかこつ時期や先行きに失望する時期は誰にもあります。そんなネガティブな出来事を不幸と考えるのか、それともそれまでの生き方を変えるチャンスととらえるかによって、その後の展開は全く異なってくるのではないでしょうか。

「定年楽園への扉」は隔週木曜更新です。次回は12月13日付の予定です。
大江英樹
野村証券で確定拠出年金加入者40万人以上の投資教育に携わる。退職後の2012年にオフィス・リベルタスを設立。著書に「定年男子 定年女子 45歳から始める『金持ち老後』入門!」(共著、日経BP)など。http://www.officelibertas.co.jp/

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