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九州 味めぐり

「肥後もっこす」が焼く最高ランクの牛肉 熊本 ステーキ鉄板 花兆亭

日本経済新聞西部夕刊

2018/11/15

素材選びに妥協せず、味へのこだわりを頑固に貫く。熊本では「肥後もっこす」を絵に描いたような料理人に会えることがある。熊本市中心部で30年以上続くこの店の吉岡裕志シェフもその一人だ。

イラスト・広野司

赤牛の「阿蘇王」や黒毛和牛の「和王」など、九州各県のブランド牛の最高ランクの肉に火を入れる。得意先の食肉店を頻繁に訪れ肉質を見極めるという吉岡さんのスマートフォンには、提供する肉の写真や旅先で撮影した他の産地の肉の写真が、記録として残っている。「最も高い等級の中でも、差しの細やかさや色合いは異なる。料理人の目が重要」と力を込める。

この時期のおすすめは秋コース(7500円、税込み)。赤牛のステーキは口の中でとろける濃厚なうま味と、すっと、とけるような脂の繊細さ。タマネギとニンニクで作った甘辛いタレや半月かけて仕込む自家製ぽん酢などが肉の味を引き立てる。ヒラメやオマールエビなど魚介メニューも豊富だ。

2016年の熊本地震で一時営業できなくなったが、「再開してくれてありがとう」という常連客の声に力がわいたという。「ここに来れば熊本の牛の最高の味を楽しめる。そう思ってもらえるように昼夜問わず努力する」。吉岡さんの熱い気持ちを感じながら、じっくりと味わいたい。

(荒牧寛人)

〈すてーきてっぱん かちょうてい〉熊本市中央区下通1の11の21ロフティ西銀座会館2階 電話096・354・3736

九州 味めぐり」では食べ歩きが大好きな地元在住のライターや日経記者が見つけた九州・沖縄のとっておきの味を紹介します。

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