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もうかる家計のつくり方

無年金の母と同居 介護・医療費で老後資金足りない? 家計再生コンサルタント 横山光昭

2018/11/14

写真はイメージ=PIXTA

「月々の家計が現状のままで、老後資金を作れるか、プロの意見を聞きたい」。こう話して相談に来たのは、女性会社員で単身のTさん(47)です。50歳を前に、自分の老後資金は大丈夫なのかが気になったと言います。貯蓄は年約100万円増やせており、「優良家計かな」と思いましたが、さにあらず。年金収入のない母親との同居が家計の重荷で、このままでは立ち行かない状況に陥っていたのです。

■赤字1万円だが、「上手にためられているか不安」

Tさんの貯蓄は現在約700万円。退職金は800万~1000万円見込めると言います。家計表を見ると毎月の手取り収入約32万円に対し、支出は約33万円。月1万円ほど赤字です。ボーナスがあるので貯蓄はできています。無年金の母親と同居しており、親の生活費をほぼ負担しています。「上手にためられているでしょうか」と不安顔です。

母親を養っていて赤字1万円なら、やり繰りは上手かもしれません。ただ、自分の将来の資金のことだけを考えていて、母親の万が一への備えに思いが至らない様子でした。Tさんの将来も心配ですが、近い将来、母親に医療費、介護費がかかってくる可能性があります。それらを負担した後、預貯金がなくなったら大変です。今から支出を減らし、万が一に備えるために貯蓄を増やしていく必要があります。

Tさんは「今の生活を回すのが精いっぱいで、母のことまで考えてあげられない」と言います。いざ母親の介護・医療費がかさんだとき、負担が増すのはTさんです。他人事ではありません。

母親が入院した場合は、医療保障があるため大きな心配はないかもしれません。ただ介護となると、在宅では訪問看護やヘルパー代などがかかるでしょうし、公的施設に入るなら少なくとも月10万~15万円はかかります。いざというときが来たら、お金がかからず良いケアができる方法を選べばよいですが、今のうちから備えておく必要があります。

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