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AKB48の大家志津香 12年目でも卒業しない理由

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NIKKEI STYLE

2018年6月に開催された「AKB48 53rdシングル世界選抜総選挙」では100位。全メンバーの中で最初に名前を呼ばれたのが26歳の大家志津香だ。彼女は07年の4期生オーディションに合格してAKB48のメンバー入り。今では在籍12年目を迎え、グループで3番目に長いキャリアを持つ。最近は『池の水ぜんぶ抜く大作戦』(テレビ東京系)などテレビでも活躍。それでも「卒業」の意志はないという。その理由とは?

もともと「歌って踊るのもかわいく振る舞うことも苦手。自分でもアイドルとしての素養はないと思っていたけど、テレビに出るタレントさんになりたかった」と言う彼女。AKB48に加入するもなかなか脚光を浴びることができず、正規メンバーに昇格するまでにはグループ史上最長となる約2年半を要した。当時は"卒業"の二文字が常にそばにあったという。

「先の見えない研究生時代は何度も卒業を考えました。福岡から出てきて最初に一緒に住み、仲の良かったのが『地方組』と呼ばれる子たちだったんですけど、指原莉乃、北原里英、横山由依ですからね。みんながAKB48の主要メンバーとして活躍するのを横目で見ながら、自分は必要ないのかなと悩んだりもしました。そこで踏みとどまれたのは負けず嫌いだったのと、そんな私にも少ないながらもファンがいたから。当時は1人でもファンがいてくれる限り辞めないぞと思ってました。

ただ、ようやく正規メンバーに昇格しても、公演には出られず、握手会にも人が来ない。とことんポジティブな人間なんですけど、さすがに心折れる瞬間があって、握手会中に泣いちゃったことがあるんです。そうしたら、たまたまそれが撮られていて、『週刊AKB48』という番組で特集してもらえて。街頭でのティッシュ配りなど、ファンを増やすためにいろんなことをやって、アイドルという側面以外の自分を出すことができたら、応援してくださる人がものすごく増えたんです。今でも『週刊AKB48』を見て好きになりましたという人が握手会に来てくれますもん。

アイドルとしての素質も人気もないことは自覚しているけど、そんな私が頑張っているのを見守ってくださる方は大勢いる。それはすごく自信になりました。私のファンってアイドル性で好きになっていないから、他の子に目移りしないし、根強いんですよ(笑)」

さらに大家の認知度を世間一般へと広めたきっかけは、クイズ番組『ミラクル9』(テレビ朝日系)へのゲスト出演(11年11月)だった。"天然の天才"具志堅用高とボケで五分に渡り合う突飛な発想力がうけ、レギュラーの座をつかみ取る。18年に入ると、やはり人気バラエティ『池の水ぜんぶ抜く大作戦』で、ヘドロにまみれて全力で魚と格闘する野性児ぶりを発揮し、バラエティタレントとしての魅力を垣間見せた。

「今思い出しましたけど、『ミラクル9』の直前も真剣に卒業を考えていました。前よりも関心を持ってもらえるようになったとはいえ、相変わらず人気はないし、目標だったタレントとしての仕事もない。また心が折れかけて、田舎に帰ろうって。そんな時に『ミラクル9』の特番に呼ばれたんです」

「普通なら『ここで爪跡を残さなきゃ』って気負うところなんですけど、こっちは辞めようと思ってるから、怖いものがなくて(笑)。いい意味で開き直って、思うがままにナチュラルに返していったら、そのチンプンカンプンさが面白いと思ってもらえたんです。『週刊AKB48』のときもそうだったけど、私、タイミングだけは持ってるんですよ。ネガティブの極致に行くと、ポーンって跳ねる何かに出合える。運はあるのかなと思います。

ただ、自分が番組でウケるのは何も考えずに発言した時なので、実感がないんですよね。面白いことを言おうと意識した時は絶対スベる(笑)。自分の面白さがコントロールできないから、今もタレントとしてやっていける手応えはないし、常に不安です。

そういう意味では『池の水ぜんぶ抜く大作戦』みたいに自然体でやれる番組は好きです。あれは私の育てられ方がすごく番組にフィットした気がします。子どもの頃、家族で海に行くと、私たちきょうだい3人は『今日の食料を獲ってきな』って父から銛を渡されるんですよ(笑)。きょうだいでタコを本気で取り合うのをレクリエーションとしてやっていたので、魚をつかまえるのは楽しいし、ヘドロの中でも平気です。よくガッツあるねって言われるんですけど、何がガッツなのか分からない(笑)。私にとってあれは日常なんです」

選抜に入れない子の希望に

今なら1人のタレントとしても十分通用すると思えるが、AKB48からの卒業は全く考えていないという。アイドルという職業柄、26歳という年齢に対してのファンの目は厳しく、なぜ後輩に席を譲ろうとしないのかと批判を浴びることもある。それでもアイドルであり続けたい理由があるのだ。

「もし、私がアイドルになることを夢見ていた人間なら、とっくに卒業しているでしょうね。でも私にはアイドルはこうでなきゃという固定観念もないし、『AKB48は次へのステップだ』と教えられてきた世代なので、1人でできると思えるようになるまでは卒業する気になれないんです。そこが、AKB48に憧れて入ってきた下の世代とは違うところかもしれません。

今までAKB48から受けてきた恩を返したいという気持ちもあります。ずっと第一線で頑張ってきたメンバーが卒業して、AKB48がメディアに出る機会が減っちゃったじゃないですか。自分がAKB48の名前をつけてテレビに出ることで少しでもグループを知ってもらえるきっかけになればいいし、総選挙の順位をいじられれば、総選挙というイベントを意識してもらえる。そういう部分では少しはAKB48の役に立てると思うんですよね。

私のように選抜に入れない後輩の中には、『大家さんみたいになりたいんです』って言ってくれる子もいて…。そういう子たちが私の姿を見て、人気がなくても推されてなくても、自分の頑張り方次第ではどうにかなるんだって希望を持ってくれたらうれしいですね。

やっぱりアイドルってスゴいんですよ。ファンの方と直接コミュニケーションをとって、喜びや悲しみを分かち合い、時には人生相談みたいなことまでする。もちろん、タレントや役者さんにもファンはいるけど、こんなふうに絆を深め合うのは難しいと思うんです。ファンの方との絆こそ、私がアイドルであり続ける理由。キラキラ輝いて楽しませることはできないけど、大家が頑張ってるから自分も頑張ろうって思ってもらえるような親しみやすい、みんなの大親友みたいな存在でいたいんです」

(ライター 蒔田陽平)

[日経エンタテインメント! 2018年11月号の記事を再構成]

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