旅は自分を変える 水川あさみ、バンコクでの6日間

テレビ局のプロデューサーであるさつきはかつてヒットも飛ばしたが、近年は数字や評価に苦しみ、なかなか自分のやりたいことを貫けないジレンマを抱えている。数字に追われたり板挟みになるのは、働く人たちにとって普遍的な悩みだ。

「すごくよくわかります。私も、自分のやりたいことや表現したいことを常に100%できているかと言えば、必ずしもそうとは言い切れない。割り切ることを覚えて目をつむることもあれば、自分のやりたいことを通すためにどうしたらいいのか試行錯誤することもある。日々葛藤ですよね(笑)」

三浦春馬と3度目の共演 クライマックスシーンは自ら提案

さつき(右、水川あさみ)は天久真(左、三浦春馬)と夜のバンコクでギャンブルをしたり、三輪タクシー「トゥクトゥク」に乗って駆け回ったりする

天久真を演じた三浦春馬さんとは、舞台『地獄のオルフェウス』、そしてドラマ『わたしを離さないで』に続く3度目の共演だ。

「今回がふたりとも一番等身大の自分に近いというか、役と自分との距離感が近いところでのお芝居だったので、すごく楽しかったです。あらかじめ何かこうしたいということを確認しなくても、お芝居が始まったらどんどんふたりの間でアイデアが生まれてくる。事前の話し合いというのは一度もしなかったですね」

「(クライマックスの空港シーンで)私が真にハグをするんですけど、あれは最初台本には書かれてはいなかったんです。でも、彼に対する感謝の気持ちと寂しさをセリフじゃないかたちで表現したいなと思って、私から監督(星野源、乃木坂46などのミュージックビデオを手掛ける山岸聖太氏)に提案してみました。そしたら監督も『いいですね』と喜んでくださって。撮影の順番を変えたり、いろいろ解決しなければいけない問題があったんですけど、すごくいいシーンになったと思います」

横川良明
ライター。1983年生まれ。映像・演劇を問わずエンターテインメントを中心に広く取材・執筆。人生で一番影響を受けたドラマは野島伸司氏の『未成年』。Twitter:@fudge_2002

(C)Paravi

[PlusParavi(プラスパラビ) 2018年9月27日付記事を再構成]

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