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裏写りしない・消せるモデルも マッキー40年の変遷 納富廉邦のステーショナリー進化形

2018/11/20

多様なラインアップを誇るマッキー・シリーズ

段ボールやプラスチックのケースに文字を書きたいときに手を伸ばす油性マーカー。その代表的な存在がゼブラのマッキー・シリーズだろう。発売から40年以上たった今も油性マーカーの中で大きなシェアを占める製品だが、現在は多様化が進み、中には「水で拭くと消せるマッキー」も登場している。長年、文房具を見続けてきたライターの納富廉邦氏が、キャンパスノート(記事「書きやすさ追求 写真で見るキャンパスノートの進化」)、MONO消しゴム(記事「最初はオマケだったMONO消しゴム、半世紀の道のり」)に続いて、マッキー・シリーズの進化を解説する。

◇  ◇  ◇

ゼブラの「ハイマッキー」は、現在、油性マーカーの太字市場では約95%という圧倒的シェアを持つ大ベストセラー商品だ。片方が角形の太字芯、反対側が細い文字が書ける丸形の芯、軸の中央に大きく「マッキー」と描かれた円すい形のボディーは、誰もが一度は使ったことがあるだろう。

多くの人が当たり前のように「マッキー」と呼んでいるが、冒頭にも書いたように、この製品の正式名称は「ハイマッキー」。ペン軸に書かれたロゴをよく見ると、マッキーという文字の上に白抜きで「ハイ」と書かれている。このデザインは基本的に1976年に登場したときから変わっていない。

ゼブラによると、現在もマッキー・シリーズは栃木県の工場で年間約2500万本が製造されているという。累計の売り上げは、ハイマッキーが8億本、マッキー極細も8億本にも上る。

発売以来、ルックスも含め、ほとんど変わらないマッキーの基本モデル「ハイマッキー」の現行モデル。(150円。税別、以下同)

■蛍光ペンのアイデアを油性マーカーに

今では油性マーカーといえばマッキーを連想する人が多いが、開発当時、油性マーカーといえば、寺西化学工業の「マジックインキ」が圧倒的シェアを誇っていた。しかも、1976年の時点ですでに発売から23年になるロングセラーだった。ハテナのマークのガラス製の軸は、あまりにも有名で、今でも油性マーカーのことを「マジック」という人も多い。現在でも、「ハイマッキー」のことを「マジック」というジャンルの「マッキー」だと思っている人も結構いるのだ。

それほどの存在だったマジックインキに対抗するためにゼブラが取り入れたのが、軸の両方に太字と細字の芯があるスタイルだった。同社は前年の75年に発売し、大ヒットとなった「蛍光ペン2」で、この構造を採用している。ヒット商品のアイデアをマーカーにも流用したわけだ。

マッキーのデザインの元となった蛍光ペン2。両端に別の芯があるというアイデアが、後のハイマッキーにつながった。写真は1975年当時のモデル

両方に芯がある構造にするため、軸をガラスではなくプラスチックにして、インクもプラスチックの軸に対応するアルコール系の溶剤を使うことにした。これによって、重いガラス軸ではなく、臭いが強く毒性も強い有機溶剤を使わない油性マーカーが誕生したのだ。

■初代のロゴは少しだけ違う

「ハイマッキー」のデザインは、発売から42年たった今でも、基本的なところは全く変わっていない。

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