住宅の一部損壊、公的支援は期待薄 保険で万全の備え

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一方、暴風・暴風雨で住宅などに生じた損害は、火災保険に「風災」がセットされていれば、最大で損害の全額をカバーできます。風災は一般にひょう災・雪災とセットなので、これらにも同時に備えられます。台風21号では最大瞬間風速50mを超える暴風が観測され、屋根が飛ぶ、あるいは飛んできたもので住宅が損害を受けるケースが多く見られました。飛来物がマンションの窓ガラスやベランダを突き破る被害もありましたが、これらも補償対象です。

ただ分譲マンションの場合、建物の共用部分、専有部分それぞれの火災保険に風災がセットされている必要があります。例えば、共用部分のガラスやベランダの被害は、管理組合が加入している火災保険でカバーすることになります。一方で専有部分、すなわち個々の部屋の内装設備や家財に生じた損害は、各区分所有者がかけている保険でカバーすることになります。

火災保険には「建物外部からの物体の飛来、落下、衝突、車の飛び込みによる住宅などの損害」に対する補償もありますが、今回のように自然災害の強風などが原因で飛来した物体による損害は補償の対象になりません。よって台風被害に備えるには、風災の補償をかけておく必要があります。

清水香
生活設計塾クルー。学生時代から生損保代理店業務に携わり、2001年、独立系FPとしてフリーランスに転身。翌年、生活設計塾クルー取締役に就任。『地震保険はこうして決めなさい』(ダイヤモンド社)など著書多数。財務省「地震保険に関するプロジェクトチーム」委員。

[日経マネー2018年12月号の記事を再構成]

日経マネー 2018年 12月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP社
価格 : 730円 (税込み)