住宅の一部損壊、公的支援は期待薄 保険で万全の備え

日経マネー

写真はイメージ=PIXTA
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注:日本損害保険協会の発表資料を基に作成。大阪北部地震は2018年9月10日時点、台風21号は9月12日時点の件数

2018年6月の大阪北部地震と9月の台風21号に関し、保険会社が受け付けた事故件数はそれぞれ約15万件、約49万件に上っています。このうち被災世帯数が地震で約8割、台風で約5割ととりわけ多かったのが大阪府でした。

自然災害で住宅が全壊などになった世帯には、被災者生活再建支援法に基づき最大300万円の支援金が支給されます。ただし対象となるのは、「1市町村で10世帯以上の住宅が全壊」など、同支援法施行令に定める被害要件に該当した場合です。

内閣府によると、前述の2つの災害で生じた大阪府の住宅被害は一部損壊が大半で、全壊はそれぞれ10棟に満たない状況でした。そのため同支援法はいずれにも適用されず、被災者に支援金は支給されませんでした。

ただし国の防災基本計画では、「同法の趣旨を踏まえ、支援法の適用条件に満たない規模の自然災害であっても、地方公共団体は独自の支援措置を講じること」としています。そこで大阪府は、大阪北部地震を契機に、被災者に対する独自支援策「大阪版被災住宅無利子融資制度」を創設しました。住宅補修を目的とする上限300万円の無利子の融資制度で、一部損壊の世帯も利用できます(一部損壊の場合は上限200万円)。ただし無利子とはいえ融資制度ですから、のちに返済が必要です。

公的支援の多くは大きな被害が生じた世帯向けで、一部損壊は支援がないこともあります。突然の被災でキャッシュフローを崩さないために、住宅や家財の損害をカバーする保険は不可欠です。

マンションでも「風災」は必要

地震で被った損害は地震保険でカバーできます。保険金額は、最大で火災保険金額(=建物や家財の再取得価額が上限)の50%。被災して多くを失う事態の中で、まとまった一時金を確保する有力な手段であることは確かです。

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