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ブルース・ジャズ・ロックを生で体感 米3大都市巡り

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NIKKEI STYLE

2018年11月16日から日本全国で上映される『アメリカン・ミュージック・ジャーニー』という映画がある。主演は『Wake me up』が大ヒットしてグラミー賞にノミネートもされたアロー・ブラックで、ブルース、ジャズ、ロックンロールと米国の音楽のルーツを自身の中に取り込む旅を経て、新しい曲を作り上げるというストーリー。この映画をなぞるようにシカゴ、アトランタ、マイアミを巡って、米国の音楽を生で体験する旅をした。

高層建築とアートの街シカゴでブルースに酔う

ビル建築の展覧会といわれるほど摩天楼が美しいシカゴ。ニューヨーク、ロサンゼルスに継ぐ大都会で、朝からビジネスパーソンが忙しく行き交うが、一方で、ブルースやジャズなどを楽しめるライブハウス、米国の三大美術館の一つシカゴ美術館や数々の屋外アートなど米国のカルチャーを満喫できる街でもある。

シカゴが古くから交通の要衝として栄えたのはミシガン湖があったから。まるで海のように広い湖に臨むホテル「Wシカゴ レイクショア」は、アートの街にふさわしいコンテンポラリーなデザインだ。夜にダウンタウンに繰り出してライブハウスへ。

『ブルース・ブラザーズ』という映画で主演をしたダン・エイクロイドがかつてのオーナーという「ハウス・オブ・ブルース」。アコースティックギターの弾き語りだったブルースにエレキギターが加わったシカゴ・ブルースといわれるスタイルで、プレーヤーがお客とからむ。食事を楽しみながら気軽に聞ける店だ。

もう一軒ということで、シカゴで最も古くて最も大きい有名クラブ「キングストン・マインズ」へ。連日満席となる人気店で、ブルースが根付いているシカゴの街を体感できる。

日本からは羽田、成田空港ともに直行便が飛ぶシカゴ。羽田から唯一デイリーで運航している全日本空輸(ANA)では、行きは午前に出て朝到着でその日が使え、戻りは夕方発で翌日夜着とゆっくりしたスケジュール。昼間の観光は、名建築の数々をミシガン湖に注ぐシカゴ川のクルーズで一挙に楽しめる「シカゴ・ファースト・レディー・クルーズ」や、スーラ、モネなどの印象派をはじめ名画の数々をガラスなしで鑑賞できるシカゴ美術館がおすすめだ。

キング牧師の生地アトランタで本物のラップに出合う

『風と共に去りぬ』で有名なジョージア州の州都アトランタだが、今は、街には大農場もプランテーションハウスもない。あの『ウォーキング・デッド』の舞台になり、CNNやコカ・コーラが本社を置く大都会だ。

CNNのニュースや番組が編成されるバックステージを見るような「CNNスタジオツアー」や世界中に広がったコカ・コーラの歴史やトリビアが面白い「ワールド・オブ・コカ・コーラ博物館」は、共に見応えのあるアトラクションになっている。

米国の歴史において大きな意味を持ち、アトランタに旅して最も心打たれたのは「マーティン・ルーサー・キング・ジュニア国立歴史地区」だ。ここはマーティン・ルーサー・キング・ジュニア(以下キング牧師)が生まれ、また眠る地。キング牧師がたどった公民権運動のつらい道のりや非暴力での抗議を訴えたが最後は暗殺される悲劇など、ビジターセンターの展示に胸を打たれる。

キング牧師が洗礼を受け、後に牧師の父と共に牧師を務めた「エベニザー・パブティスト教会」を訪れると、リズムにのせて神への賛美を歌い上げるゴスペルが流れていた。楽器なしのアカペラという形のゴスペルは、リズム・アンド・ブルースの影響を受けたもの。自らの思いを言葉とリズムに込める音楽であるヒップホップやラップの源流のような感じがした。

生のヒップホップやラップに触れることができる

壁などに落書きをするグラフィティ・アートが延々と続く「アトランタベルトライン」、45回転のレコードを売る店や古着の店が軒を並べて独特の雰囲気を醸すダウンタウンのファイブ・ポインツなど、アトランタは独自のカルチャーを感じる。レコーディングスタジオやライブハウスも数多く、生のヒップホップやラップに触れることができる。

ミッドタウンにあるローカルで人気のライブハウス「アパッチカフェ」にラップを聞きにいくと、ラッパーは全員、お客も99%がアフリカ系米国人。前座の舞台に上がるのは地元の高校生や隣のお姉さんといった感じ。お世辞にもうまいとは言えないのだが、日々の思いをラップにぶつけて、聴衆からはやんやの喝采を浴びている。彼らにとって音楽は自己表現。まさに本物のラップ言葉は分からなくても、彼らの音楽による訴えに呼応する観客にいつの間にか自分も巻きこまれていく。

カリブの血がたぎるラテン音楽で踊るマイアミ

映画『アメリカン・ミュージック・ジャーニー』は、米国の歴史を背負ったいろいろな音楽のルーツを訪ねる。アロー・ブラックが、マイアミまで会いにいくのは、キューバ生まれのラテン音楽の歌姫グロリア・エステファン。もう60歳を超えているグロリアだが、乗りのいいリズムとメロディーは永遠だ。

陽光あふれるフロリダ州マイアミ。マイアミビーチを訪れる人やカリブ海クルーズでにぎわうリゾートやキューバからの移民の街などラテンなイメージの一方、商工業都市の都会という顔も持つ。「ニュー・ワールド・センター」というクラシックの若手音楽家がプロとして巣立つための養成機関や「エイドリアン・アシェット・センター・フォー・パフォーミング・アーツ」という300億円のクルーズ企業からの寄付でできたホールもあって、なかなか景気がよい。

「ズーマ」などレベルの高さに驚かされる世界的に有名なジャパニーズレストランやアートを取り入れたコンテンポラリーなホテル「ハイアット・セントリック・サウスビーチ・マイアミ」などしゃれた店やホテルもある。

マイアミは、革命以降にキューバから移住してきた人が多く、南米からの移民も含めるとヒスパニック系が6割で、スペイン語も飛び交う。ダウンタウンのリトル・ハバナは、葉巻を巻いて売る店やキューバンサンドイッチに具入り揚げパンのようなエンパナーダを出す店、モヒートが名物のバーにキューバンコーヒーの店などエキゾチックな雰囲気がむんむん。

夜ともなればバンドが入ってノリノリのラテン音楽に合わせてお客も踊っている店も多い。キューバ人のダンスはターンが多いのが特徴とのことだが、観光客も「一緒にどうですか」と誘われて、リードしてもらいながら踊っている。ラテンの明るいメロディーにはずむようなリズムには、踊らずにはいられない。

また、倉庫エリアがストリートアートに生まれ変わり、カフェやギャラリー、ショップなどの複合施設になった「ウィンウッド」では、カリブの雰囲気いっぱいにスカやレゲエなどの屋外ライブが開かれて、市民も観光客もモヒート片手に音楽を楽しんでいる。

シカゴ、アトランタ、マイアミと回って、米国の地に移民としてやってきて新しく生活を切り開いていく苦労を支えたのはどこでも音楽だったのだなとあらためて思った。映画にもあるように、とても多様なのだがその根底に共通してあるのはエネルギー。元気さをもらう米国音楽の旅だ。

(取材協力 ブランドUSA)

小野アムスデン道子
 世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、フリーランスに。東京と米国・ポートランドのデュアルライフを送りながら、旅の楽しみ方を中心に食・文化・アートなどについて執筆、編集、プロデュース多数。日本旅行作家協会会員

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