仕事でも着たいアウトドアシャツ 動きやすく高機能
秋の街着はスポーツ&アウトドアウェアで決まり
スポーツ・アウトドアブランドのシャツを、ビジネスで着用する人が増えているという。
「アウトドアブランドのシャツは動きやすくて高機能。日常のビジネスシーンも快適に過ごせるので、選ばれているのではないかと思います」と話すのは、米国生まれのアウトドアブランド、コロンビアスポーツウェアジャパン広報担当の新井春菜氏。確かにアウトドア用に開発されたシャツは、優れた速乾性を持つなど機能的。歴史ある総合スポーツ・アウトドアブランドが手がけているため、信頼度も高い。
タウン向けアパレルを展開するスポーツ・アウトドアブランドも増えている。「フィッシングの背景を持ちながら、デイリーユースにも対応できるアパレルを数多く展開しています」と話すのは、釣り具製品で知られるダイワのアパレルマーケティング部、佐藤雅基開発課長。多くのブランドが参入し、選択肢が増えたことも人気の原因だろう。
そこで今回は「ビジネスでも着用できる」という視点から、スポーツ・アウトドアブランドのシャツを選んでみた。機能的なのにすっきりとしたデザインをしているので、ジャケパンなどのビジネスカジュアルに似合う。
高機能でシンプル/ザ・ノース・フェイス
人気アウトドアブランドのザ・ノース・フェイスがタウンユースとして展開しているのが、今回紹介するボタンダウンシャツ。素材には、コットンライクな風合いを持ちながら、ストレッチ性と吸汗速乾性を備えた「ダクロンQD オックスフォード」を使用する。オックスフォード生地のボタンダウンシャツは、ビジネスでも一般的に用いられる仕様。オン・オフ問わず活躍するだろう。
タウンユースとはいえ、同社がアウトドアフィールドで培ってきた、人体工学に基づくパターンを、設計に採用。袖は腕のカーブを自然に描いて可動域を確保する2枚仕立て、脇には伸びを妨げないカッティングを施すことで、美しいシルエットと快適な着心地を実現した。UVプロテクト機能も持つ。
白シャツには白ボタン、黒シャツには黒ボタンを採用するなど、すっきりしたデザインは大人っぽい着こなしを楽しめる。表面にはブランドタグもロゴ刺しゅうも付いていないので、ビジネスユースでも違和感はないだろう。「タウンユースを想定したシャツなので、幅広い層から支持を得ています」(ゴールドウイン ザ・ノース・フェイスPRの鰐渕航氏)。シンプルで機能的なため、オン・オフ兼用として購入する人が多いという。
汗をかいてもドライ/コロンビア
コロンビアの注目シャツ「シティパークロングスリーブシャツ」は、光沢感を抑えた、ビジネススタイルに取り入れやすいボタンダウンシャツだ。「アウトドアユースはもちろんのこと、ビジネス用途での購入者も多いと感じています」(新井氏)
ポリエステル80%、コットン20%の柔らかな風合いの生地には、繊維間の毛細管現象を利用したという、同社独自の吸湿速乾機能「オムニウィック」を採用。優れた吸水性と蒸発散効果を持つため、雨にぬれたり汗をかいたりしたときも乾きやすく、サラッとした着用感を長時間キープする。
胸ポケットにフラップが付くのは、もともとキャンプや野外フェスといったアウトドアシーン向けに作られているため。袖の内側にストラップを備えロールアップできるなど細部にもこだわっている。
腕を動かしやすい工夫あり/ダイワ
冒頭に紹介したように、アパレルにも力を入れるダイワの「DE-89008」は、コットンの風合いを持ちつつ、ナイロンで強度と耐久性を高めた「コーデュラ素材」を採用している。耐摩耗性に優れているため、擦れの多いアウトドアフィールドでも安心して着用できる。ハリのある独特な素材感なのでシワが気にならず、イージーケアでラフに着こなせる点も特徴だ。
肩から袖を立体的に裁断・縫製し、アクションプリーツ(ひだ)を加えているため、シャツに腕の動きが束縛されない。アングラー(釣り人)のキャスティングを考慮したというこうした工夫は「釣りのダイワ」らしさだろう。腕振りの可動域が大きいことは、フィッシングだけでなく、日常的な動作においても役に立つ。
胸ポケットにはセンターマチが付いており、厚みのある小物を入れてもシャツが突っ張らない。UVケア機能も備え、シーズンやフィールドを問わず快適に着用できる一枚となっている。
主な購買層はやはりダイワのファンが多いそうだ。「フィッシングが趣味の方に、普段使いもできるシャツとして支持されています」(佐藤氏)
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[番外編]仕事でも着たいアウトドアシャツ 動きやすく高機能
(ライター 津田昌宏、写真 野町修平=APT、スタイリング 宇田川雄一)
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