急落した半導体株 そんなに悲観せずとも(窪田真之)楽天証券経済研究所所長兼チーフ・ストラテジスト

写真はイメージ=123RF
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「半導体は誰もが強気を語っているブームの最中に、いきなり深刻な不況が始まることもある」

これまで絶好調だった半導体ブームに陰りが見えます。半導体関連株は、ブーム終焉(しゅうえん)の気配を感じ取った投資家の売りで、年初から軒並み大きく下落しました。例えば、半導体材料(シリコンウエハー)で世界大手のSUMCO株は年初の高値から一時半値以下まで売り込まれました。

半導体の代表種でデータの長期保存に使う「NAND型フラッシュメモリー」は2016~17年に供給不足が深刻で、価格上昇が続いていました。しかし、今は需給が緩み、価格は下げに転じており、これが半導体株の不調につながっています。このまま半導体ブームは終わってしまうのでしょうか?

半導体景気は山の天気のように変化

半導体景気は山の天気のように移ろいやすいものです。雲ひとつない晴天から、土砂降りの雨にあっという間に変わります。誰もが強気を語っているブームの最中に、いきなり深刻な不況が始まることもあります。こうした過去の記憶があるだけに、ちょっとした不安材料が出るだけで半導体株は過敏に反応します。

私は半導体産業について、過度の悲観には及ばないと思っています。データの一時記憶に使うDRAMも含めた市況悪化で、半導体メモリーへの依存が高い関連株の業績は徐々に悪化するでしょう。それでも、メモリー以外の半導体は安定成長が続くと考えているからです。

現在、世界の半導体市場全体に占めるメモリーの比率は約35%(出荷額ベース)です。そこは要注意です。ただし、残り約65%、メモリー以外の半導体は安定成長が続くと思います。

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