転機の乃木坂46 生駒・西野の卒業後に直面する課題
2018年春に卒業した生駒里奈に続き、西野七瀬が年内での活動終了を発表。一方で、もうすぐ4期生が加入するなど、ターニングポイントに直面している乃木坂46。今年の変革を振り返り、グループとして取り組むべき新たな課題を考えてみた。
乃木坂46に起きた変革で、最も大きいのがメンバーの卒業と加入だ。4月には、デビューシングル『ぐるぐるカーテン』から5作目『君の名は希望』までセンターを務めた、生駒里奈(センター回数は計6回)の卒業コンサートを日本武道館で開催。生駒は5月6日の握手会を最後に乃木坂46での活動を終了した。
続いて9月20日、西野七瀬が公式ブログにて、年内で乃木坂46での活動を終了し、19年に卒業コンサートを開催することを発表した。これまでシングルでセンターに6回(うち3回は単独)立った西野の卒業は、乃木坂46の歴史において大きな分岐点となるだろう。
2年ぶりの新メンバー加入
一方、18年は乃木坂46・欅坂46・けやき坂46の3グループによる「坂道合同新メンバーオーディション」を開催。8月に12万9182人の応募者から38人の合格者を発表した。各グループへのメンバー割り振りはまだ発表していないが(11月上旬現在)、10人前後が乃木坂46の4期生として加入する日も近いだろう。
また、これまで乃木坂46をけん引してきた1期生だけでなく、2期・3期生が注目を集める機会も増加した。21stシングル『ジコチューで行こう!』(8月発売)では2期生3名(鈴木絢音が初選抜)、3期生5名が選抜入り(岩本蓮加と梅澤美波が初選抜・福神入り)。カップリング曲『空扉』では、2列目に白石麻衣や西野を従え、フロント5人は全員3期生という新しい乃木坂46の形を見せている。
ソロ活動でも、若手メンバーが活躍の場を広げている。ドラマはこれまでは1期生が中心だったが、3期生の与田祐希が『モブサイコ100』で初めて連ドラにレギュラー出演。女性誌でも、同じく3期生の山下美月が雑誌『CanCam』の専属モデルに新加入した。
乃木坂46の人気は高まり続け、若手までソロ活動で引っ張りだこ。それにより、メンバーが集まって、乃木坂46として活動する機会は絞り込まれている。15年から年1枚発売してきたオリジナルアルバムのリリースも今年はなかった(アンダーメンバーによるアルバムは1月に発売)。ライブも、デビュー日にちなんで2月に行われてきた「BIRTHDAY LIVE」が、今年は夏のツアーの東京公演を兼ねて7月に開催された。今後は、グループ全体としての一体感をいかに訴求していくかが課題になるだろう。
(ライター 高倉文紀、日経エンタテイメント! 伊藤哲郎)
[日経エンタテインメント! 2018年11月号の記事を再構成]
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