2018/11/5

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厚生労働省の調査で現在の日本人の平均寿命を見ると、男性81.1歳、女性87.3歳となっていますが、2人に1人が生存している年齢は男性84歳、女性90歳となります。さらに4人に1人が生存している年齢は男性90歳、女性95歳です。

ベストセラー「LIFE SHIFT」に書いてあるように、私たちはようやく「人生100年」という言葉をリアリティーのあるものとして受け入れるようになりました。そんな時代に、「65歳」という数字だけが固定化されているのはおかしな話です。そもそも、私たちのリタイア年齢は55歳から60歳、そして65歳へと引き上がってきています。それは健康で長生きになったからです。

75歳を区切りにすれば高齢化率は一変

先ほど紹介した報告書の興味深い点は、年金学や年金行政の目線ではなく、医学的見地から日本人が健康で長生きになっていることが示されている点です。

つまり、年金財政が逼迫しているから高齢者の線引きを引き上げろという発想ではありません。死ぬまで働けというのでもありません。寿命が延びているだけでなく、元気な時間も延びているのだから65歳はリタイア年齢には早いのではないか、ということを医学的な立場から示唆しているわけです。

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平均寿命以上に健康寿命も延びている