グロソブの島で語る 積み立て投資こそ王道(渋沢健)コモンズ投信会長

2018年3月末時点の日本の家計金融資産(1829兆円)のうち、投信の割合はたった4%(73兆円)である。一方、米国では投信の割合は11.8%と日本の約3倍、金額ベースでは9.6兆ドル(1ドル110円で換算して約1060兆円)と14倍強だ。米国の人口は日本の約2.4倍ということを考慮しても、米国人1人当たり日本人の6倍弱の投信を、約5倍の金融資産を保有していることになる。

これからは顧客のストックを積み上げる

日米の格差の背景にあるのは業界の手数料稼ぎにほかならない。これからはこうした状況を変える必要がある。資産を蓄えるということは顧客の「ストック」を積み上げるということだ。しかしながら、これまで金融機関は投信を「フロー」ビジネスとしてとらえ、稼いでいた。このミスマッチの是正が金融庁が求める顧客本位の業務運営(フィデューシャリー・デューティー)だ。

そのためにはまず、業界が投信を「フロー」型事業から「ストック」型事業へと転換することが重要だ。つまり、転売を促進して販売手数料を稼ぐことではなく、長期の積み立て投資を推進して信託報酬を積み上げて稼ぐ事業モデルだ。このモデルが確立できれば、顧客と業界双方にとってメリットがある。

金融庁は顧客本位の業務運営を求めるにあたり、「共通KPI(成果指標)」をつくった。運用損益別の顧客割合もその一つで、18年3月末時点で弊社コモンズ投信は顧客の97.7%が含み益の状態だった。つまり、顧客1000人のうち、977人がプラスになっているという結果だ。「顧客本位」を示す成績であったと自負している。

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