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カリスマの直言

グロソブの島で語る 積み立て投資こそ王道(渋沢健) コモンズ投信会長

2018/11/5

写真はイメージ=123RF
「金融機関は投信を「フロー」型事業から「ストック」型事業へと転換しなければならない」

「グロソブの島」を覚えているだろうか。10年ほど前、投資信託業界の売れ筋であった「グローバル・ソブリン・オープン」(通称グロソブ)を人口あたり最も多く購入していたとされる瀬戸内海の小豆島である。筆者は2018年10月末に現地で開かれた講演会に登壇し、積み立て投資の効果について語った。

小豆島には樹齢千年とされるオリーブの木が生き生きと大地に根を張って、力強く青空へ枝葉を伸ばしている。人生100年時代といわれるが、オリーブの木はこの10倍生きているわけだ。長期的な資産形成の重要性についてメッセージを発信するのに小豆島はふさわしい。

■毎月分配型は資産形成の道理に合わない

毎月分配型の投信であるグロソブは、高分配を出すために元本まで食いつぶすという資産形成の道理に合わない商品だ。複利効果を得られず、資産形成には役立たない。これからは複利効果を働かせながら資産を積み上げる、積み立て投資の魅力を島民に知ってほしい――。そんな思いで講演した。そして、いずれは「つみたての島」として名が広まることを期待したいものだ。

樹齢千年とされるオリーブの木の前で。写真左はオリーブの木を小豆島へ移植した小豆島ヘルシーランドの柳生好彦氏。隣は現地講演会に一緒に登壇した作家の小松成美氏

「銀行よさようなら、証券よこんにちは」。日本での「貯蓄から投資へ」というスローガンが登場したのは1960年代といわれている。そして、バブル崩壊後は低金利が顕著になり、97年の規制緩和で銀行でも投信の窓口販売が可能となった。銀行業界では「金利よさようなら、手数料よこんにちは」という流れが始まったのだ。

ただ、投信販売においてこれまでの日本は顧客本位の姿勢にはなっていなかった。販売会社は顧客に投信を次々転売させることで手数料を稼いでいたからだ。結果として投信は資産として積み上がらなかった。

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