楽天の社員食堂「カフェテリア」は朝・昼・夜と営業

企業の社員食堂とは思えない規模で運営しているのが楽天(東京都世田谷区)。2015年8月に本社を東京・二子玉川に移転し、社屋である高層ビルの2カ所に「カフェテリア」を設けた。座席数はそれぞれ750席あり、ランチタイムには2か所合わせて約8600人が利用する。朝から夜までの営業時間で1日約1万2000食を提供。一部メニューを除き、社員の食事はすべて無料だ。

2007年に東京都品川区に本社を移転した際、無料の社員食堂を設置した。これは「社長の三木谷浩史の『(家族のように)同じ釜の飯を食べさせたい』という考えによるものです」(広報部企業広報グループの戸梶優希さん)という。

「栄養バランスのとれた食事を健康的に、かつおいしく食べられることが前提」(戸梶さん)というカフェテリアのメニュー。昼食時は約10種類の日替わりメインメニューから1つ選び、副菜や汁物、コメ、デザートがそれぞれ複数種類の中から選べる。

「カフェテリア」で人気メニューの唐揚げ。

メインメニューで人気があるのは唐揚げで、大分県中津市のご当地風や北海道のザンギ風、油淋鶏(ユーリンチー)仕立てなど、バリエーションも豊富。また、パスタはライブキッチンスタイルで目の前で仕上げ、ベーシックな和風から本格的な洋風まで幅広くとりそろえており、こちらも好評だ。

70以上の国・地域から人材が集まる企業らしく、食堂のメニューにも多様性を重視。インド人向けのベジ・ノンベジメニューやイスラム系のハラル対応料理、ベジタリアン対応料理などもある。

食堂の予算や運営を管理するのは、楽天社員で結成された「カフェテリア委員会」だ。楽天の「社内サービス(福利厚生)は社員が決める」という方針に基づき、カフェテリア委員会のメンバーたちが業者や外部アドバイザーと連携。社員の意見を取り入れながら進めることで、幅広い要望に寄り沿った食堂運営を実現している。

次は、ここでしか食べられない元祖「都庁ラーメン」をご紹介。